その日は確か休日で、比喩ではなく死ぬかと思った。
ホームに人が殺到しすぎて、危うく線路に落ちそうになったのだ。
でも電車のホームってすごいよね。
自分の立っている数十センチ先には死が待っているんだぜ?
ほうほうの態でなんとか秋葉原着。
電車から見える駅の広告が萌え系のポスターだった時、俺は始めて東京に出てきたんだと実感した。
行き交うオタクどもの喧騒(無論俺もその中の一人)、ビラを配るメイドさんの嬌声。
俺は、異様な熱気を帯びる秋葉原に、一瞬で虜となった。
あそこマジ魔力ありすぎ。
そして、数ヶ月前、チビ助たちはここでうまい某を配ったんだろうなあと、独り想いを馳せてみたりした。