深呼吸をするのび太。
のび太「パンはパンでも食べられないパンなんだけど」
しずか「うん」
スネ夫「うんうん」
ジャイアン「おう」
のび太「答えはフライパンなんだ」
ジャイアン「だからさ」
のび太「待って。話を最後まで聞いて」
ジャイアン「すまん」
のび太「これはナゾナゾなんだ。現実に微生物が食べられるフライパンとか人間が食べられるフライパンがあるかどうかは僕は知らない」
のび太「ショパンやルパンにだってパンが入ってるけどパンじゃない」
のび太「ただとにかくこのナゾナゾの答えがフライパンだってことをわかってほしいんだ」
しずか「答えがフライパンなのはわかったわ」
のび太「わかってくれた?」
しずか「でも、なんでフライパンになるの?」
スネ夫「答えがフライパンなのはわかってるよ。ただなんでフライパンになるのか、それが納得できないんじゃないか」
ジャイアン「そうだよ。そこを説明しろよ」
のび太「あ、いや、あのね」
しずか「みんな、ちょっと落ち着きましょう。落ち着いて一つ一つ解決していきましょうよ」
スネ夫「そうだね。あまりにわけがわからないからちょっと冷静じゃなかったよ」
ジャイアン「ごめんな、のび太、俺達頑張るから」
のび太「えと、その」
しずか「まずはフライパンがパンでショパンやルパンがパンじゃないところからでいいかしら」
スネ夫・ジャイアン「OK!」
のび太「ショパンとルパン・・・」
しずか「そう。フライパンがパンなのは言葉の中にパンが入ってるからなのよね?」
のび太「う、うん、いや、あの」
しずか「違うの?」
のび太「違うっていうか、その、なんていうか、あの・・・ち、違う・・・」
しずか「え!?」
スネ夫「は!?」
ジャイアン「んんっ!?」
しずか「じゃあ、どうしてフライパンがパンなの!?のび太さんがフライパンの中にパンが入ってるからって言ったんじゃない!」
のび太「フライパンは確かにパンじゃないよ、だけどさ」
スネ夫「『パンはパンでも食べられないパンはなーんだ』って聞いといて答えがパンじゃないの!?パンはパンなんでしょ!?」
しずか「スネ夫さん、まずは一つ一つ解決していきましょ」
スネ夫「あ、ごめん。そうだね」
しずか「のび太さん、フライパンはパンじゃないのね?」
のび太「うん、パンじゃない、パンじゃないよ」
しずか「『確かにパンじゃない、だけどさ』の続きはなんなの?」
のび太「このナゾナゾの答えはフライパンはパンなんだ」
しずか「え?」
スネ夫「え!?」
ジャイアン「?????」
しずか「そ、それはどうして、なの・・・?」
のび太「え、いや、フライパンの中にパンが入ってるからパンはパンでも食べられないパンはフライパンでしたーっていうナゾナゾなんだけど・・・」
しずか「・・・」
スネ夫「・・・」
ジャイアン「・・・」
しずか「ごめんなさい、私には無理だったわ」