のび太『ドラえもんだってもといた押入れよりも広い僕の部屋に移ったんだから文句なんかないさ』
のび太『だからもういいでしょう? もう……許してよ』
ママ『……間違ってる』
ママ『あなたは間違ってる!』
ママ『ちゃんと学校言って、いろんな人に出会っていくの!』
ママ『それが正しいのよ!』
のび太『………………』
ママ『何よまただんまりなの? そうやっていれば大丈夫って思ってるのかしら?』
のび太『………………ふふっ』
ママ『ッ! 何笑ってるのよ!』
のび太『別に、何も』
ママ『ふんッ、病気よあんた』
のび太『病気、ね』
のび太『さっきからママが言ってることは正しいよ』
のび太『ママがそう思うんなら僕は病気なんだろうね』
のび太『きっとそれが正しいんだ』
のび太『正しいんだよ』
のび太『けど、正しいのはママの中でだけだ』
のび太『万人が万人その意見を肯定するわけじゃない』
ママ『やっぱりあんた間違ってる!』
ママ『間違ってる間違ってる間違ってる!』
のび太『さっきからそれしか言ってないよ』
のび太『語彙が少ないのか、それともバカなのか』
ママ『あんたさっきから親に向かってッ!』
のび太『ふふっ、僕もさっきから同じようなことしか言ってないね』
のび太『何度も言ったでしょ。ママは正しいんだよ』
のび太『人としては正しい。でも何かに於いて間違ってるんだ』