周りの女の子達は嫁に近寄っていって、
大丈夫!?とか言ってた。
嫁は座り込んだまま
「ごめんなさい。
俺君がそう思ってるなんて
知らなくて」
嫁はもともとすごいおとなしく
声を荒げたことなんてなかった。
付き合って半年経つのに
嫁は今でも敬語だったぐらいだ。
これで大丈夫だって思った次の瞬間に
一緒に来てた男友達に
思いっきりビンタされて胸ぐら掴まれた。
「お前それ本気で言ってんのかよ」
「嘘ついてどうするの?」
ビンタもう一発喰らった。
学校から出る前にその友達と
友達「あれれ~?振られたのかな俺くん~?w」
俺「ちげーよw委員会の仕事
入っちゃったんだってさ。
嫁と一緒に帰れないとか
さみしすぎるわ」
友達「お前嫁ちゃんにデレデレだもんな。
嫁ちゃんと一緒にいるとき
顔ゆるみまくってキモいって
みんな笑ってたわw」
俺「えっ、まじで?!はっず!」
みたいな会話してた。
友達「てめぇ一緒に帰れなくて
さみしがってたじゃねーか!」
俺「うっせーな!気が変わったんだよ!」
友達「じゃあなんでお前
泣きそうになってんの?
目気持ち悪いぐらいに
ウルウルさせてるじゃねーか」
それ言われてから
もうダメだって思っていろいろと
叫んだ気がする。
「泣きたくなるわ!足が無い彼氏だぞ?!
松葉杖や車椅子で移動するんだぞ?!
バッカじゃねーの?!
ポンコツもいいとこだよ
笑われるぞ!
俺だけならいいけど
嫁も一緒に笑われるなんて
絶対やだ!」
俺がなんか喚(わめ)いてたから
親父がドア開けて
「どうした?!」
とか赤い目で鼻水垂れた間抜けな顔で
入ってきたから近くにあった
ティッシュ箱掴んで
「鼻水吹いて出直してこい!
ちがう!入ってくるな!」
ってわけわからないこと言って
ぶん投げた。