のび太「だ、だってほら、む、矛盾してるじゃないか。『パンはパンでも食べられないパン』って断定してるんだからさ、ね?アハ、アハハ」
スネ夫「の、のび太・・・これはな、ナゾナゾなんだ?わ、わかる、か?」
のび太「え」
しずか「そ、そうよのび太さん、落ち着いて考えてみて」
のび太「あ、いや」
ジャイアン(やべぇ、殴り過ぎたかな・・・)
出来杉「やあ、みんな。何してるの?」
のび太「!?」
しずか「あ、出来杉さん!」
出来杉の元に駆け寄るしずか。
のび太にはわからないように小声で事情を説明する。
しずか(・・・というわけなのよ)
出来杉(本当かい?のび太君が?)
しずか(ええ、理解できないみたいなの・・・)
出来杉(わかった。僕からのび太君に説明してみるよ)
出来杉「のび太君、『パンはパンでも食べられないパン』が何かわからないのかい?」
のび太「いや、わかるよ。答えはフライパンでしょ」
出来杉「そう!フライパンだよ。で、その理屈が理解できないわけかな?」
のび太「え、理解できないというか、その」
出来杉「『パンはパンでも食べられないパン』と言い切ってるわけだから、答えはパンの種類でないとおかしいと。君はそう考えるわけだね?」
のび太「いや、もういいんだけど、まあ、そうだね」
出来杉「じゃあさ、のび太君。『逆立ちすると軽くなる動物』はなにかわかる?」
のび太「イルカでしょ」
出来杉「よくわかってるじゃないか!それと同じさ。ただの言葉遊びなんだよ!理屈じゃないんだ」
のび太「うん、わかってるよ。なんかごめんね」
しずか「よかった。のび太さん、理解できたのね!出来杉さん、やっぱり素敵!」
スネ夫「さすが出来杉君だ」
ジャイアン「他の例えを出せばよかったんだな!」
出来杉「みんな、こういうのは自転車の乗り方と一緒でコツなんだ。別にこれがすぐにわからないからって」
出来杉「頭が病気ってわけじゃない。得意不得意があるのは仕方ないことだから。みんなも今回のことは深く考えずにのび太君とは同じように接してあげてよ」