【※衝撃の行動※】幼馴染に「余命2ヶ月だから何してもいいよ」と言われた男が彼女にとった行動とは・・・

確か昨日だった。俺はあいつと会った。引っ越してきたらしい。

俺は声をかけた。

男「お?久しぶりじゃん。幼馴染だよな?」

幼馴染「…」

おかしい。違和感の原因を突き止めるのはそう難しくなかった。

男「…?どうした?」

人違いか?いや…そんな筈は…でもひょっとしたら…

幼馴染「…」

なんだ人違いか。自分を無理矢理納得させて、アパートの自分の部屋に戻ろうとした。

男「すみません、人違いでした」

幼馴染「アンタ、男でしょ?」

足が止まった

男「なんだよ、人違いかと思ったじゃないか…あー恥ずかしい思いして損した」

幼馴染「ふぅん」

もしかしたら、こいつ明日から俺と同じ高校に通うのか?

男「お前ってさ、もしかして通う高校って」

幼馴染「〇〇高校」

当たった。ちょっとテンションが上がった。でも、なにか違う。こいつ、こんな性格だったっけ?

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男「そうだ!引っ越しの後片付けとか、荷物の整理とか手伝うよ!」

幼馴染「いや…いいよ」

男「そっか…」

なんか鼻っ柱を折られた気分だなぁ…
まぁこいつも女の子だ。男には見られたくないものだってあるに違いないさ。

男「じゃ…用があったらいつでも呼んでくれな」

部屋に戻り…寝た。
隣からあわただしい音がしたが、呼ばれない以上しかたない。明日から新学期だ。

あいつはもう部屋にいなかった。初日からお早い登校ですこと…。

学校

男友「おう!お前また同じクラスだな!」

男「お、そうなのか。よろしくな」

男友「はは、何を今更!」

無意識に幼馴染の名前を探した。無い…無い…あった。灯台下暗し、とはこのことか。同じクラスだ。

男友「まぁ…教室に行こうぜ」

男「そうだな」

多分今年も出席番号でいえば、1番後ろの席だろう

やはり席は1番後ろか。
あいつは1番前の隅だった。

男友「あの子…うちの学校にいたっけ?可愛い子はすぐチェックしてるんだが…」

お前のチェック精度は舐めたモンじゃないが、「あの子」は転校生だ、無理もない。

女友「あの子多分転校生だよねー…。なんか怖いなぁ…雰囲気が」

聞いてたのか

男友「話しかけてこいよ!お前が友達第1号だ」

女友「えぇ~」

男友「帰りにタコ焼きおごってやるよ」

女友「イェッサー!」

小柄な女友が幼馴染の席に走っていく。机の上に乗り出し、気さくそうに話しかけている。
あいつの昨日のようすじゃ、突っ返されるのがオチ…

女友「そんなわけで、よろしくぅッ!」

幼馴染「うんっ!よろしくねっ」

あ…あれ…?

そこには昔のあいつがいた

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先生からの紹介により、幼馴染は自己紹介した。うん、普通に明るい。友達もたくさんできるだろう。じゃ、昨日なんで…。

放課後

男「おう、一緒に帰るか?アパート隣だし」

幼馴染「いい。一人でかえる」

男「はぁ…俺…お前に嫌われちゃったのかなぁ…」

幼馴染「…」

しまった、つい口をついて!

あいつは廊下に鞄を持って飛び出し、帰ってこなかった。

男友「おやおや、あの子となんか関係あんのか?」

男「べ…別に…」

女友「タコ焼き~~」

男友「わかったって!こら、引っ張るな!」

アパート

一応謝ったほうがいいのか…
コンコンとドアを叩く

男「…いる?」

カギ…かかってないし…

男「は、入るぞ」

幼馴染「入らないで!!!」

ビックリしたね。イヤーたまげた。だって怒声がいきなりさぁ

男「あ、あのさ、今日、何か悪いこと言ったみたいで…ごめん」

幼馴染「…」
幼馴染「わかったから、さっさと部屋に戻って」

絶対許してもらってないな。ったくもう…。

自分の部屋に入ると、隣からすすり泣くような声がきこえた

これはマズイ

翌朝、あいつはまたしても早く部屋を出ていた。

学校

女友「おはよーっ!」

男「お、おはよ」

男友「よう…」

男「ど、どうした」

男友「聞いてくれ。このおチビちゃんがさぁ…タコ焼き10人前って…もうなんなんだよ…」

女友「量の指定はなかったもんねっ!」
男友「だからといって遠慮を知らんのかこのドチビがぁあ!」

女友「ドチビとは何事じゃあああ!!!」

また始まった。
さ、HRだ。席につこう

:
休み時間、あいつは色々な子とメルアド交換をしていた。友人関係に悩むことはなさそうだな。

男友「頼みがある」

男「なんだ?」

男友「金…貸して…くれ…あと1週間100円で過ごせる自信がない…」

男「ほら…仕方ねぇなぁ」

男友「恩に着る!!2倍返ししてやるからな!」

さて…俺はこれで一週間買い物は一切できなくなったわけだ。

自部屋

男「さぁてと…冷蔵庫の中身は…と…」

ニンジン、モヤシ、残りものの煮物…白菜etcと若干の調味料

男「うっ…とりあえず今日は煮物の残り食うか」

これから先一週間が思いやられる。もうお金ないんだもん…!

:
翌朝
学校

えぇい、昼飯と晩飯は抜きだ!流石に朝飯は抜くわけにはいかんがな。

男友「あれ?お前…昼飯は?」

男「あぁ、早弁したんだよ!」

男友「なるほど…あっこら!俺のおかずを食うな!」

女友「痛いっ!」

こいつら仲いいのか悪いのか…。

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だめだ…腹が減ってなにもする気になれん…寝るか…。

『コンコン』

ん?

男「はい」ガチャ

幼馴染「…」

男「お、お前から珍しいな。どうした?」

幼馴染「これ…」

その手には、可愛い絵柄がついたタッパがあった

男「?」

幼馴染「今日、何も食べてないんでしょ」

バレたか。朝飯は食べたけどなぁ。

幼馴染「はい」

男「おう、サンキュ」

俺が受け取ると、あいつはプイと自分の部屋に引き返した。なんか淋しい気がするけど、タッパの中にあった野菜炒めは美味しかった。

:

さて、冷蔵庫にあったモヤシを炒めて食べて、今日もバリバリいけそうだ!!
ん?郵便受けに何か入ってる?

弁当箱だった。

男友「そりゃお前、ツンデレって奴だよ」

男「ツン…デレ…?」

知ってる。いや言葉の意味は知ってるんだ!あいつがツンデレ…ねぇ…

男友「ためしにあの子に好きって言ってみろよ」

男「ためしって…」

男友「ったく…しかたねぇな…じゃ、俺があの子にお前があの子の事好きってことほのめかせばだな…」

男「待て!なんで俺があいつの事好きって事になってんだよ!」

男友「違うのか?」

男「あ、あぁ…!」

男友「そうか、行ってくる」

男「待てーーー!!」

:
男「あ…あぁぁ…」

終わった…あいつに変な目で見られる…せっかく再会したのに…

女友「ありゃりゃ」

男友が喋ってる…その会話に全神経を集中する。

男友「…て訳なんだが、どうだ?」

幼馴染「ふぅん…私は…『あの人』の事、嫌いだなぁ…」

!!!!

終わった

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帰り道

男友「…正直ゴメンナサイ…」

男「いい…いいんだ…ははっ」

もうどうでもいいんだ…アハハハハ

男友「お前…自殺とかすんなよな…」

男「だーかーら!言ったろ?俺は好きじゃないってさ!!」

男友「あ…あぁ…」

女友「なんか悲しいね…」

男友「それだけは言うな…」

:
男友の話によると、ツンデレとはあの状況のときに

『なっ…///そっそんな話して何になるのよっ!!』
とか
『わっ私も…好き…かも…』

とか、動揺したり第三者には素直になったりするらしい。
ところがあいつは
「私は嫌いだなぁ」
淡々と答えた。
しかも『あの人』と来たもんだ。
完全に嫌われてるな。
でも、弁当とかくれたり、そういう優しさは変わってないみたいで有り難かった。

『コンコン』

男「あ、あのさ…弁当箱とタッパ…洗ったから帰しにきたんだ…」

幼馴染「…」ガチャ

男「お、おう…ありがとな…俺みたいな奴に弁当なんか…」

幼馴染「……」

男「そ…それじゃ…な!!」

こいつは俺のことは嫌いなんだよな…嫌いな相手とは関わりたくないからな。だから無駄話はせず早々に切り上げた。

なんだろう、膝カックンを食らった気分を何倍にも高めた、そんないいようのない気分

:
朝…か?
何故か眠れなかった。そうだ、たまにはめちゃめちゃ早く学校に行くのも一興だな。まぁ学校に着く頃には野球部あたりが朝練をしている頃だろう

アパートの駐輪場には幼馴染の自転車があった。あいつより早く学校か。ちょっと勝った気分。

こうして俺は学校に向かった。

学校

女友「おはよっ」

早っ!!!

男「一応きくが…」
男「いつも…この時間に登校?確か部活はやってなかったよな?」

女友「うん!いつもこのくらいだよ!部活は…帰宅部だよ!えへへっ」

えへへじゃねぇよ…
男「こんな時間に来て、何してるんだ?」

女友「寝る」

男「は?」

女友「だって誰よりも早く来るっていう記録のためだし。でも最近、幼馴染ちゃんっていう強敵が来たから、記録塗り替えられそうで…あははっ!」

こういう無駄なことに一生懸命になれる人を俺は尊敬します。

幼馴染「…」ガララ

来たか。

:
幼馴染「!」

男「よ、よう…おはよ」

と言い終わる前に、あいつは教室から飛び出した。
嫌われてるってレベルじゃねぇよイジメだよコレ…。

女友「なんか…ご愁傷様です…」

男「笑うなら笑えよ…」

俺の何がキライなんだ?嫌われる分には仕方ないが、理由は知りたい!

男「全てか!?全てなのか!!?」

女友「うぁッ」ビクッ

男「あ…ごめん…声に出しちまった…」

HRの途中にあいつは息を切らして帰ってきた。当然遅刻扱い。もうなんなんだ。

休み時間

男友「どうした?あの子が遅刻なんざ…」

男「一回来たんだけどな…」

女友「男くんの顔見るなり教室飛び出しちゃった」

男「はぁ…」

男友「女友、言うな…俺からのお願いだ…」

もういい…廊下をうろつくことにした

:
廊下

『ドンッ』

誰かとぶつかった。あぁもうついてない!

?「ごめんなさい!大丈夫ですか!?」

男「ん?あぁ…こちらこそごめん」

ん?名札の色は2年…一つ下か…

?「男さん…ですか?」

いかにも

男「なんで俺の名前を?」

?「名札に書いてますし…それに男友先輩がいつも…」

あぁ、男友の後輩ってわけか

男友「ん?お、後輩じゃん」

後輩「こんにちは」

男「この子は?マネージャー…じゃないよな、お前帰宅部だし」

男友「俺と同じ中学だよ。同じ中学で女の子はこいつだけだ」

後輩「だって私…男友先輩を追い掛けて…///」

はいはい、男友、こいつはモテすぎなんだよ。先月何人に告白されたんだ言ってみろ!

男友「ばーか、俺なんかのために高校決めると苦労するぞって行ったろ?大学は自分で決めるんだぞ?」

後輩「はい!自分で決めます」

男友「本当かよ…」

:
授業中

先生がまたくだらない雑談してる。いいのかよ、テスト前は先生は皆範囲を終わらせるためにヒィヒィ言ってるらしいぞ?雑談なんてしてたら範囲まで履修できないだろ。

先生「では、今から大切なお話があります」

そうそう、早くテストの範囲を…

先生「皆さんは『人』という字がどうやってできているか知っていますか?」

そういうのもういいから!アンタ英語の教師だろうがクソジジィ!!

『ガタン』

幼馴染が倒れた

ざわめくクラス。

女友「どうしたの!?大丈夫!?」

女友「先生!保健室に連れていきますね!!」

幼馴染「大丈夫…ただの貧血だから…」

先生「一応保健室で安静にな。貧血は怖いからな」

おいおい…。
小柄な女友が幼馴染をおんぶした。大丈夫かよそんなヨタヨタ歩きで…

女友「おぉっとっと…」

とりあえず授業は再開された

:
昼休み

幼馴染「…」ガララ

女友「大丈夫なの!?」

幼馴染「うん…ありがと…」

本当かよ…。家に送るくらいなら俺だって…。

男「家に…送ろうか?」

幼馴染「いい…これ…」

弁当箱

男友が目を丸くしたのが視界に入った。

男「いいのか?」

幼馴染「二人分作った人の身にもなって」

ありがたくいただくことにした

帰り道
男「ますますわからん」

男友「あの子のことか?」

男「あぁ、なんで弁当なんか…昨日も実はもらったんだ」

男友「…でも明らかに嫌っていた感じだったよなぁ」

男「あぁ…実はあいつと俺は幼馴染なんだ」

男友「あぁ~そんな気がした」

女友「じゃ、腐れ縁って奴じゃないの?」

男「それだ!」

男友「決まりだな」

納得した

:
帰宅完了。寝るか。

『コンコン』

またか?

男「はい」ガチャ

幼馴染「はい夕飯」

男「なんか…悪いな…」

幼馴染「死なれちゃ困るから…」
幼馴染「あと、朝早く行くんだったらちゃんと言ってよね」

男「?なんでだ?」

幼馴染「お弁当アンタの部屋の前にいつも置い…」

こいつは今しまったと言う顔をした。俺の前で表情を変えるのは初めてだな。いや、そんなことより…

男「お前…もしかして…今朝の…」

幼馴染「…」

部屋に戻ってしまった。
あいつ…今朝俺を見て教室から出ていったのは弁当をとりに行ったのか…?

いや…まさか…でも…

翌朝、いつも通りの時間だった。夕飯受けには弁当があった。やっぱり申し訳ない気分になる。朝からブルーな気分だ…

学校

男友「おいっす」

男「おっす」

女友「おはよっ」

いつものメンバーで少し雑談を交わすと、

女友「ねぇね、幼馴染ちゃんともいっぱい話したいな…ね、男」

また突拍子もないこと言い出しやがって…

:
男「まぁ待て」
男「確かにあいつの事を知りたい気分になるのもわかるが、俺は席を外していいか?」

女友・男友「ダメ」
即答かよ…

男友「もしかしたらお前のこと好きになるかも知れねーだろが!」

女友「印象アップのチャンスだよ!!」

こ、こいつら…

男「…ったく…」

女友は幼馴染を呼んできて、4人で面白可笑しい話をした。楽しかった。あいつは表情豊かで、昔と変わっていない様だった。

ただ、俺とあいつがそんな楽しいムードですら、直接言葉を交わすことが無かったことに俺は気付いていた

:
帰り道、少しモヤモヤした気分を晴らしたくて、気分転換に帰り道を変えてみた。それなりに大型の病院があるんだが、救急車のサイレンを聞くことはあまりなかったため、この町は恵まれていると思った。

病院から幼馴染が出てきた!?

男「お、おう。どうした、病院なんかに」

幼馴染「…先生に、念のため貧血の件で診てもらえって…」

なるほど
まぁ、一緒に帰る流れを作ることができたからよしとしよう。

男「なぁ」

幼馴染「ん?」

男「なんで…こっちに引っ越してきたんだ?お前なら向こうの高校でも…」

幼馴染「両親と喧嘩したの。だから、一人暮らしがしたかったの」

男「学費は親御さんもちだろ?てかお前の家族は、あんなに仲がよくて…」

幼馴染「昔と今をごっちゃにしないで」
幼馴染「もう変わったの。私も、何もかも。変わってないのは、貴方だけ」

そういうと、スタスタと帰ってしまった。
思わぬ不意打ちを喰らった。近くに落ちていた空カンを蹴り飛ばすことも忘れるくらい、俺は何か裏切られたような憤りを自覚した。

:
今日はバイトから給料がおりるから、もうあいつの厄介になることはなさそうだ。

男「そういうわけで…ありがとな」

手短に礼を言い、お礼といってはなんだがケーキを渡した。
これであいつの厄介にはならない。
それと同時に、あいつと話すことは0になった。本当に赤の他人のような関係になった。

学校

男友「なぁ、お前ら何かあったのか」

男「何かも何も、いつもどおりだろ?」

男友「なんかお前、怒ってる?」

男「べーつにぃ」

男友「そうか…」

そう…もともとこんな感じだからな、変な期待した俺がバカだったんだ。そうに違いない。

:
後輩「男さん!」

うおっ!?なんだいきなり…廊下くらい静かに歩かせてくれ!

後輩「あの…コレ…」
差し出された手には封筒があった。
ラブレター!?まさか俺に!?

後輩「あの…男友先輩に、その中に入ってるコンサートのチケットをですね…」

あぁ、ガックリ来たね。やっぱり男友なんだなと。もうね、死にたいね。

男「わかった!これを渡せばいいんだな!」

後輩「はい!ありがとうございます!」

最大限の爽やかスマイルで任務を引き受けた

:
男友「俺が?」

男「あぁ」

男友「うーん、断る理由もないからな、行くか」

お前のそういう所が女の子を勘違いさせるんだよ…
まぁこちらにも引き止める理由はないが

女友「何の話ぃ?」

男「あぁ、男友と後輩がコンサートに行くんだ」

女友「ふぅん…アタシも行きたいなー」

男友「残念ながらこいつは超人気バンドでな…俺はちょっと楽しみだ」

女友「ぶー」

やれやれ

日曜日
駅前

後輩「あっ!こっちですよぉ!」

男友「お、待ったか?」

後輩「いえいえ、今来たとこですよぉ」

男友「そっか…じゃ、行くか」

後輩「はい!」

:
後輩「せんぱぁい…」

男友「何さ」

後輩「手…つないでいいですかぁ?」

男友「よし、あそこにゲーセンがある」

後輩「まさかUFOキャッチャー…」

男友「そしてあそこには格ゲー筐体がある。あとはわかるな?」

後輩「勝ったら手つないでもらえるんですね」

男友「あぁ、まだライブまで時間がある、勝負だ」

後輩「望むところです!」

:
……

男友「ハッハ、残念だったな」

後輩「うぅ~…」

男友「ほら、もう着くみたいだぞ?」

後輩「あ…はい!」
………

:
男部屋

あぁ、暇だ。ゲームも飽きた。

男「散歩でもするか…」

幼馴染を呼ぼうと一瞬思ったが、すぐにやめた。馴れ馴れしいからな。やめておこう。

今日はいい天気だなぁ…

散歩するのは久しぶりだな。散歩なんて下らないと思っていたけど、ただ歩くのもいいなぁ。健康にもいいし。

『トントン』

肩を叩かれた。

女友「やっほー」

これは中々な大ボスに出会ったもんだぜ…

:
女友「何してんの?」

散歩だよ、散歩。

男「あぁ、ちょっと買い物をね」


どうしちまったんだ俺の口は
こんなチンチクリンに見栄を…見栄とすら言えない嘘言ってどうすんだよ

女友「そうなの?じゃ、一緒に行ったげる!」

男「お、おいおい。いいよ」

女友「まかせてよね!こう見えてもセンスはいいんだから!」

いやそういう問題じゃなくて…

:
ライブ会場

後輩「イェイ!!」

男友「イェイ!!!」

後輩「いやぁ…いいですねぇ…やっぱり!!」

男友「あぁ、しかもこの熱気…すごいな…ほら、ハンカチ」
後輩「あ…ありがとうございますぅ…///」

男友「まだまだ続くのかぁ…ノってるねぇ皆」

後輩「あっホラ!始まりますよ!」

男友「おっ」

ショッピングモール

女友「何が買いたいの?」

男「まぁ…服…かな…」

嘘。

女友「服ならまかせて!」

男「あぁ~ひっぱるなぁ~こらぁ~!!!」

痛い痛い!ちぎれる!ちぎれる!!

女友「服なら…ここかな…結構安いよ!」

なになに…70%割引…
うん、激安だね

:
女友「これ着てみて!」

男「あ、あぁ」

女友「次!」

男「あぁ」

女友「はい!」

男「うん」

女友「次は…」

男「うん…」

女友「これはどう?」

男「はい」

女友「ほい!」

男「うぁい!」

忙しい…

:
女友「ん…こんなモンかな?」

おお…確かにセンスはいいみたいだな…だが金額は…

上下合計3枚と帽子で3000円以内だと!?
本物だな…こいつ…

女友「えっへん!」

男「なんか…ありがとな」

女友「うんっ!全然いいよ!」

う~ん、今までただのやかましいチンチクリンだと思ってたけど、結構やり手なんだな…こいつ…とつき感心してしまった、悔しいっ

ライブ・終了・帰り道

男友「ふぃ~熱かったなぁ、色んな意味で」

後輩「そーですねぇ…」

後輩「先輩?」

男友「なにさ」

後輩「私は先輩のこと…好きですよ…」

男友「うん…前から言ってるな…」

後輩「でも…」

男友「ん?」

後輩「ただ好きってだけで…先輩が誰が好きかなんて…どうでもいいってことに最近気付きました」

男友「なんだなんだいきなり」

後輩「今日はとても楽しかった。ありがとうございます!それじゃっ」

男友「お…おいっ」

男友「……なんだかなぁ…」

:
翌朝

忌まわしい月曜日だ。あーやだやだ。郵便受けに弁当は確かに入っていない。当たり前だろ、何未練がましく期待してんだ、俺は。

学校

女友「よっ」

男友「おっす」

男「おはよ」

幼馴染はやはり早くに来ていた。もはや完全に他人だ。

女友「ライブどーだった?」

男友「素晴らしかったな。観客の女の子のレベルもお前の万倍…いや…それ以上…」

女友「もっぺん言ってみやがれぇッ!!」

男友「痛い!やったな!このやろ!!」

………本気でやったら男友が勝つだろうに。

放課後

女友「じゃ、アタシは帰るね!」

男友「なんだ?アイツ、最近早く帰るようになったな…」

男「奴いわく、『早起きには早めの充電』…だそうだ」

男友「何時から寝るんだあいつは」

ん?幼馴染の奴、まだ帰ってなかったのか?

なにやら自分の鞄に手をつっこみ、ゴソゴソさせていた

:
とりわけ気にすることなく、俺は学校を出る……わけにもいかず、尋ねてみた

男「どうした?何かないのか?」

幼馴染「…何でもない」

そういうとスタコラ教室を出て帰ってしまった。なんなんだあいつは…

男友「しゃあね、俺たちも帰るか」

男「そうだな」

そういって、何気なく下を見た。

俺が持っている部屋の鍵と似た形の鍵が落ちていた

ハハーン…

:
俺は二段飛ばしでアパートの階段を上った。
案の定、部屋の前に幼馴染が立っていた。

幼馴染「…」

男「…どした?」

幼馴染「…鍵…落としちゃったの…」

男「だと思ったよ。ほら」

幼馴染「!」

幼馴染「…」
幼馴染「ありがと…」

そう言って、少し微笑んだ。
そういえばこいつの笑う顔、久々に見たな…

翌朝 今日は校外学習…つまるところ遠足だな
確か…工場だったよな。現地集合か。そろそろ行くか。

男「あ」

幼馴染「ん」

玄関でばったり。
まぁ別々に行くこれて言った理由もないから二人揃って行くことにした。

:
工場

女友「遅いっ!」

いや…集合時間15分前…

男友「よぉ、二人揃って仲良しだねぇ」

男「な…ちっちが…」

幼馴染は何の反応も示さなかった。ここで慌てて否定するとガキっぽいかなと思い、途中でやめた。

おっと、そろそろ集合だ

:
工場は複雑だった。看板があるからいいものの、なかったら今頃迷うだろう、そう、迷路だった。

男「ふぅ…だいたいまわったなぁ」

男友「あぁ…疲れた…」

先生「ではこれから午後の部、繁華街散策です。繁華街の飲食店で昼食をとっても構いません。くれぐれも問題を起こさぬように」

男友「飲食店で昼食OKだってよ。わかってるねぇ」

男「同感」

女友「よっしゃーっ!一緒にまわろ!幼馴染ちゃん」

幼馴染「うんっ!」

:
いやぁ…美味しかった。
こういうところでハメを外しすぎると一人暮らしの俺は一気に明日からの生活が圧迫されるわけで。

男「ふぅ…まぁ、色々回ってみるか」

男友「そーだな」

女友「うんっ」

幼馴染「…」

とりあえず土産物をメインに見ることにした。

女友「このキーホルダーにしよっと」

男友「なんだ、お前のことだから食べ物系だと…」

女友「私だってたまには可愛くなりたいのっ!」

いや充分だろ。まぁ多少童顔だが…。

男友「じゃ、俺はこれで」

枕ってお前…!しかもそれ普通に近所で売ってたぞ!!

俺はまんじゅうを買った。1番無難だからな…

幼馴染は…なんなんだろう…

:
自宅

ふぅ…疲れた…明日は普通に授業か…

お気に入りのテレビ番組は終わっていた。今日はもう寝るか。

『ピピピッ』
メールか。

男友『お前、土産の饅頭忘れてるぞ』

饅頭?それなら今ここにあるんだが…。

…なるほど、あいつのか。部屋の鍵といい饅頭といい。あぁ見えてドジなんだな。

男『わかった、ありがとう。』

送信完了

:
学校

男友「おす」

男「おいっす」

女友「おはよ!」

幼馴染「おはよ…」

土産の件で、わずかながら言葉を交わすようになった。たいした進歩だな。

遠足も終わり、テストが近づいている。
仮にも高校3年生。普段から勉強してはいるが、テスト前はやはり気合いの入り方が違う。

男「さ、俺も勉強しないとな…」

男友「あぁ…」

女友「勉強会だよねっ!」

誰かこいつを止めてくれ

会場は何故か俺の部屋

幼馴染は女友に引きずられてやってきた。

男友「あぁん、わからん!」

男「どれ、見せてみろ」

女友「…??」

幼馴染「女友ちゃん、ここはね…」

てな具合だ。俺は一応恥ずかしくない成績だから、多少余裕はあるんだ。

男「はい、おやつですよー」

女友「わぁい」

幼馴染「最後にこれ解いてからね」

女友「え、ぇぇ~…」

なんでそんな絶望的な表情をするんだお前は

:
午後10時

最後は皆で蕎麦をすすり、勉強会はお開きになった。

男「ふぅー…」

寝ることにした。

:
翌日。学校。テスト中

男(うん…うん…よしっ)

男友(あぁ…これ覚えてたのに…うぁあああ)

女友(あ、これ進研ゼミでやったところだ!)

幼馴染(えっと…よしっ)

テストは個人的にはまぁまぁの出来だと思った。

4人とも無事クリア、赤点回避を果たした

:
1週間後

男友「よしよし、全員夏休みを学校ですごすことはないようだな」

男「だな」

それが普通だと思うんだけどなぁ…

男友「そこでだ」

ん?

男友「夏休みは受験の天王山と言われている!」
男友「確かに勉強は大事だ。だが…」

お…おい…

男友「息抜きも必要だ!海に旅行に行くぞ!!」

お前息抜きしかしてねぇじゃん!!

女友「おーッ!!」
ノるな!

20日後

『ザザーン…』

男友「来たな…」

女友「来たね…」

来ちまった… この馬鹿二人は…

なにはともあれ、せっかく来たからには泳ぐべきか?
そう思い、海に駆ける

男友「まてぃ!」

なんだ?

女友「準備運動っ」

男友「死ぬぞ…」

男「はいはいわかりました!」

:
幼馴染「…」

男「?お前は泳がないのか?」

幼馴染「うん…私はいい…」

もったいない気がするが、楽しみ方は個人の自由だ。よし、ひと泳ぎしますか。

女友「どうだっ女の子の水着姿なんて一生見ないでしょ!今のうちに目に焼き付けておけ!」

男友「ぶははっ!そんな貧相な体つきの女の子の水着姿を見たところで」

女友「なにをーッ!!」

男友「やめろ!頭押さえつけ…モガガッ」

楽しそうだなぁ…

男友「あぁ、焼くぞ」

女友「焼きますか」

男友「あぁ待て、カルビは最後だろうが」

女友「た、たしかに…」

もうわかっただろう。バーベキューですよ。

男友「あっそれは俺が育てたバラ肉…」

女友「パクッ」

男友「うあああああああっ!!」

女友「おいひーっ」

幼馴染「あははっ」

男「……」

こんなに楽しそうな幼馴染の表情を見れただけでもこの旅行はひょっとするとひと夏分の勉強よりも価値があったんじゃないかと、そう思った一瞬だった。

:
男友「晩飯後は…もうわかるな?」

はいはい花火花火

女友「花火ー!!」

男友「そう!花火!!男みたいな陰険な奴のために、ちゃんと閃光花火も買ってきた!」

男「だ、誰が陰険だ!」

男友「じゃ、始め!」

女友「よっしゃあああ!!」

俺が最初に手にとった花火は何かって?

もちろん閃光花火です

:
幼馴染「隣、いい?」

男「ん?あぁ」

意外だった。向こうから歩みよってくるとは。

幼馴染「唐突で悪いんだけど…」

男「ん?」

幼馴染「将来の夢…何?」

将来の…夢…?

なんだそれ?
夢?
高校3年生の時点で夢を語る?
……考えたこともなかった。

男「さぁね…秘密」

こんな情けない逃げ言葉しか思いつかなかった

男「お前は?」

幼馴染「秘密」

教えてくれるわけないか

男友「あの二人…なんかいい雰囲気だな…」

女友「うん…」

男友「邪魔しちゃいけないから、少し離れるか…」

女友「そだね…」

男「あるにはあるのか?」

幼馴染「…うん…」

男「そっか…」

高校3年生で夢か…でもこいつなら叶えられるような気がするんだよな。

:
終わると、近くの宿泊施設に泊まった

男友「うん…一部屋だけど、4人だから妙なことにはならないと思うよ?」

思うよ?ってなんだよ…

男友「まぁ、うんそれじゃおやすブホッ」

枕…直撃

女友「へっへーん」

男友「……」プルプル

男友「女とて容赦はせん!勝負じゃああああ!!!」

女友「おりゃああああ!!!」

枕…枕…枕…

寝かせてくれ…

:
結局眠れなかった…まぁあらかた予想はできたけどね。それにしても辛い。

男友「………」

女友「………」

1番こたえたのはこの二人だろう。朝方まで枕の応酬をしていた。俺と幼馴染は流れ弾で眠ることを許されなかった。

男「ふぁーあ…」

帰り道、4人で帰るとき、男友が口を開いた。

男友「お前らってもう付き合ってるの?」

!!
確かに付き合えたらこの上ない幸せだろうな。

男「いや…別に…」

幼馴染「違う」

これは両者とも否定した。これは。

幼馴染「これからも、付き合うことはない。絶対。付き合いたくない。」

………

思考が、止まった

:
男友「そ、そうか…じゃ、この辺で…バイバイ」

女友「バイバイッ」

残された俺と、もう一人は無言だった。
部屋まで何を考え、どう戻ったか覚えていない。

どうやら夢を見ていたようだ。あまりにもくだらない、妄想をしていたようだ

:
夏休みは、開けた。
俺は見事天王山に負けた。それくらい、あの言葉は胸に突き刺さり、今なお深く刺さりこんでいた。

女友「あ、もう…こんな時間…アタシ帰るね…!」

男「あいつ…帰るのまた早くなったな…」

男友「………」

男友の様子がおかしい

女友「はい、こちら756円になります!」

女友「はい、お釣りお確かめください、ありがとうございました!!」

女友「ふぅ…」

「レジ、空いてます?」

女友「あっ空いてますよー!」

:
そろそろ帰るか。
本屋で立ち読みを終える頃には10時を過ぎていた。店員に注意されるまで熱中していたようだ。

歩きなれた街…コンビニでパンでも買おう。

「いらっしゃいませー」

女友「…あ…」

:
男「お前…学校から今までバイトしてたのか?」

女友「やだなぁ、ちゃんと家でぐっすり寝てから来てますよーだ、9時からだよ?」

男「そうか…ならいいけど」

まぁ、こいつはマイペースだからな。俺はパンを買い、家路についた。

:
翌日
学校

女友は授業中よく寝る。本当にマイペースな奴だ…。

先生「女友。女友!!」

女友「へ?ふぁい!?」

先生「この問題、黒板に答案を」

無理だろ…難しいぞその問題…

女友「あ…れ…」

『ドサッ』

女友は黒板に答案を記す必要はなかった。

黒板まで辿りつかなかったからだ。

女友は保健室に運ばれた。また貧血か?

男「女の子って大変なんだなぁ」

男友「………」

どうした?

男「どうした?」

男友「…さぁな」

こいつ…何か知ってるみたいだな…

男「女友のことだけど…」

男友「大丈夫だよ…」

本当かよ…

:
帰りに、3人で保健室の様子を見に行った。

いなかった。荷物までさっぱり消えていた。

男友「…!」

ほどなくして男友が走り出した。

意味がわからない。夏休みからずっと混乱しっぱなしの俺には状況が理解できなかった

女友「今日は確か…パン屋の…レジだったよね…」

『ガシッ』

女友「ふぇ?」

女友「男友…?」

男友「ちょっと来い」

女友「離してよ…!もうバイトの時間…」

男友「いいから!!」

女友「………」

:
公園

男友「いつからだ」

女友「…ふぇ?」

男友「いつからこんな生活で、何時から何時まで働いてるかって聞いてるんだよ」

女友「…夏休み前…6月あたりから…」

男友「時間は?」

女友「5時から8時までスーパーかパン屋…9時から1時までコンビニ…4時から新聞配達…」

男友「なっ…」

男友「いつ寝てんだよ…」
男友「そんな無茶苦茶な生活続けてるから体が成長しないんだよ」

女友「…!」

女友「し…仕方ないじゃんっ!!!!!」

男友「ッ…」

女友「しかた…ない…よ…だって…だってぇ……」グスッ

男友「…」

女友「パパの勤めてる会社が倒産しちゃってさ…パパが…家の天井からぶらさがってたの…」

男友「……」

女友「……生きていくにはこれしかないの…でも学校には通いたいの……しかたないじゃんかぁ……」グスッ

男友「…仕方ないことねーよ…」

女友「何も知らないくせに!!勝手なこと言わないでよ!!」

男友「なんで俺を頼らなかった!!!!」

女友「…ッ…!」

男友「そんなに頼りないかなぁ…俺…そんなに情けないかなぁ…」

女友「……」フルフル…

男友「じゃ…俺も手伝うよ」

女友「そ…んなの…できないよ…」

男友「なんで?」
男友「俺はお前にとってそんなによそよそしい人間だったのか?」

女友「ぁ…ぅう…」

男友「少なくとも俺はそう思ってない」

女友「私だって…男友のこと…好き…だけど…」

女友「ダメだよ…迷惑かけらんないよぉ…」

男友「ばか、お前が今日みたいにぶったおれてそのままオダブツしてみろ。そっちのが迷惑だぞ?」

女友「…でも…」

男友「俺が手伝うと決めた!お前に拒否権はない!!」

女友「…!」

男友「まだパン屋には間に合うだろ?今日は俺が代理で出る。お前は休め」

女友「ぁ…ぅ…」

:
翌日

男「ん?今日は女友休みか?」

男友「あぁ、大事をとってな。回復した共働きだ」

男「…?」


男友に詳しく話を聞いた。何か手伝おうと言ったが、拒否された。

そっか、二人はもう出来上がってたのか。

それに比べて俺は…

:
もう、11月か…早い…な…。

センター試験まであと2ヶ月ちょい。不安すぎる。

幼馴染はあれから冷たくなっていった。本当に今までの比じゃないくらいに。

どうしてしまったんだと。なにがあったんだと。

本当に嫌われていた事を認めたくなかった。

男友「最近どうだよ」

男「ごらんの通りだよ。お前らは?」

男友「あぁ、大分楽になった」

女友「うんっ」ギュッ

男「幸せそうで何よりだ」

本当に…

女友「幼馴染呼んでこようか?」

男友「まてまて、これは男自信の問題だ」

女友「ぶー」

俺に何をしろってんだ

そういえば、幼馴染は最近帰るのが遅い。

きっと今日もだろう。

アパートの階段を登る。

いた。

ちょうど入るところ。

声をかけてみよう。

男「あのさ…」

幼馴染「もう…話しかけないで…」

なんなんだ。

男「あぁ、そうかい」

もう、怒りしか出なかった。

気に入らないところがあれば言えばいいだろう。

嫌いになるプロセスがまるで読めない。

これほどまでに歯痒いとは思わなかった。

隣から派手な泣き声が聞こえた。

なんなんだ

12月
クリスマスの月だ。去年まではケーキを一人分買っていたが、今年はそんな気がおきなかった。

いつものように、アパートの階段を登る。

後ろに幼馴染はいた。白い紙袋を抱えていた。

クリスマスは一人でするつもりらしい。
いいだろう。妙に対抗心が生まれた。24日にケーキ屋に走ることを決意した。

:
24日
買ってやった。デカいデコレーションケーキを。
ガキだなぁ…俺。

あいつの家に明かりはともっていなかった。しかし泣き声は聞こえた。

何かしてやらねばならない。訳のわからない使命感が生まれ、ノックもせず、インターホンも押さず、鍵がかかっていないドアを開けた。

そこに幼馴染がいた

:
男「メリークリスマス」

幼馴染「…」

目が真っ赤だった。

幼馴染「…出ていって…!」

男「やだよ」

幼馴染「警察…呼ぶよ…」

男「あぁそうしてくれ。クリスマスパーティは賑やかな方が楽しい」

幼馴染「…なんで…!?」

男「何が?」

幼馴染「私はアンタがキライなの!なんでそんなにしつこく…出てってよ…」

男「なんでしつこくお前に干渉するかって?」

男「お前が好きだからだ」

今…とんでもないこと言ったな…俺。

でもまぎれのない本心だった。

男「メリークリスマス」

男「…」

目が真っ赤だった。

男「…出ていって…!」

男「やだよ」

幼馴染「警察…呼ぶよ…」

男「あぁそうしてくれ。クリスマスパーティは賑やかな方が楽しい」

男「…なんで…!?」

男「何が?」

男「私はアンタがキライなの!なんでそんなにしつこく…出てってよ…」

男「なんでしつこくお前に干渉するかって?」

男「お前が好きだからだ」

今…とんでもないこと言ったな…俺。

でもまぎれのない本心だった。

:
男「メリークリスマス」

谷亮子「…」

目が真っ赤だった。

谷亮子「…出ていって…!」

男「やだよ」

谷亮子「警察…呼ぶよ…」

男「あぁそうしてくれ。クリスマスパーティは賑やかな方が楽しい」

谷亮子「…なんで…!?」

男「何が?」

谷亮子「私はアンタがキライなの!なんでそんなにしつこく…出てってよ…」

谷亮子「なんでしつこくお前に干渉するかって?」

谷亮子w「お前が好きだからだ」

今…とんでもないこと言ったな…俺。

でもまぎれのない本心だった。

幼馴染「…ッ…!」

幼馴染「…そんなの…反則…だよ…」
幼馴染「もう…無理…我慢できないよ…」

何言ってるんだ?こいつ…

幼馴染「ゴメンなさい!!ごめんなさい!!」

なんで謝るの?フラれたの?俺

幼馴染「今まで…冷たくして…ごめんなさい…!!」
幼馴染「でも……アンタのことが…ずっと…ずっと好きだったの…!!」グスッ

そうだったのか…!なんだ、落ち込んで損したな。

男「ま、ケーキ食べようか。ホラ、お前もこの前買った奴、あ、これか」

俺は前にこいつが持っていた白い紙袋の中身を引っ張りだした。

男「…」
男「なんだよ…これ…」

大量の錠剤が出てきた

:
男「…ッ…!」

男「…そんなの…反則…だよ…」
男「もう…無理…我慢できないよ…」

何言ってるんだ?こいつ…

幼馴染「ゴメンなさい!!ごめんなさい!!」

なんで謝るの?フラれたの?俺

男「今まで…冷たくして…ごめんなさい…!!」
男「でも……アンタのことが…ずっと…ずっと好きだったの…!!」グスッ

そうだったのか…!なんだ、落ち込んで損したな。

男「ま、ケーキ食べようか。ホラ、お前もこの前買った奴、あ、これか」

俺は前にこいつが持っていた白い紙袋の中身を引っ張りだした。

男「…」
男「なんだよ…これ…」

大量の錠剤が出てきた

男「これ…何…痛み止め…?一体何の…」

幼馴染「……」

男「なんとか言ってくれよ…」

幼馴染「男…私…私ぃ…」

幼馴染「ガン…末期の…ガン…なの……」

………は?

:
上条「…ッ…!」

土御門「…そんなの…反則…だよ…」
土御門「もう…無理…我慢できないよ…」

何言ってるんだ?こいつ…

禁書「ゴメンなさい!!ごめんなさい!!」

なんで謝るの?フラれたの?俺

禁書「今まで…冷たくして…ごめんなさい…!!」
上条「でも……アンタのことが…ずっと…ずっと好きだったの…!!」グスッ

そうだったのか…!なんだ、落ち込んで損したな。

一方「ま、ケーキ食べようか。ホラ、お前もこの前買った奴、あ、これか」

俺は前にこいつが持っていた白い紙袋の中身を引っ張りだした。

御坂「…」
木山「なんだよ…これ…」

大量の初春が出てきた

鳩山「これ…何…痛み止め…?一体何の…」

小沢「……」

鳩山「なんとか言ってくれよ…」

小沢「由紀夫…私…私ぃ…」

小沢「ガン…日本の…ガン…なの……」

………は?

:
なんで?頭の中のパズルが綺麗に構築されていく。

あの日、貧血で倒れたっていうのは?

あの日、病院から出てきたのは?

あの日、海に入らなかったのは?

男「なんで…だよ…」

幼馴染「両親とは仲悪くないの…でも…自分がもうすぐ死ぬってわかったとき…我慢できなかった…!!もう一度、アンタの顔が見たかった…!!でも、いつかは死ぬ…できるだけ私なんかのために悲しんで欲しくなかったの…!!でも…」
幼馴染「だめだなぁ…私…やっぱり自分の気持ちに嘘はつけないよぉ…」

男「……ッ……」

男「なんで…なんで素直に…ならなかったんだよ…」

涙が止まらない。止める気すらない。

幼馴染「…ごめんなさい…」グスッ

何故か頭の切り替えはいつもの10倍以上早かった。

男「…よし…」
男「余命…あとどれくらいだ?」

幼馴染「…2ヶ月…くらい…」

2ヶ月…短い…
でも受け入れよう…

男「決めた」

幼馴染「?」

男「残り2ヶ月…思い出作りに専念だ…受験勉強なんてしてられるか!!」

幼馴染「……」
幼馴染「ありがとう…」

:
それから、急いでクリスマスプレゼントを買いに行った。
二人で交換した。

大晦日には、面白い番組を二人で見て、幼馴染が作ってくれた年越蕎麦は本当に美味しかった。

正月には、もちろん甘酒を飲みながら初詣。
俺は中吉、彼女も中吉。こんなもんだろうと笑いあった。

痛み止めの量も増していった。

男「当たった…」

幼馴染「何が?」

男「年賀状のくじだよ…折りたたみ自転車!」

幼馴染「え!?嘘!!見せてぇっ!!」

絶対痛いだろう。痛み止めも効きにくくなってきただろう。

それでも彼女は幸せそうだった。
折りたたみ自転車、間に合うといいんだけど。

:
2月

彼女はもう歩くにも俺の力が必要になった。それでも全然幸せだ。生きているんだから。
その頃から、俺と幼馴染は寝るとき、互いに「おやすみ」と言うようになった。

そして、14日

:
朝からカチャカチャ音がする。

台所にあいつがいた。

男「立てるのか!?」

幼馴染「んーん」

なんだ椅子に座って…何してるんだ?
作業を覗き混む。

クリーム色のペーストがボウルの中で踊っていた。
幼馴染「今日はバレンタインでしょ?」

男「そっか…」

ボウルにチョコが足された。生地の色ががたちまちのうちに変化した。

生地が出来上がったら、形を作る

幼馴染「クッキー作るの。あー、ジャマしないでよぉ」

男「俺だって作りたいの」

型に嵌めて形を作るのは、一見粘土遊びと変わらなかった。しかし、これが口の中に入るのだ。楽しかった。

わざと変な形を作ったりもした。

:
セックスは?
狂ったように交尾しろよ

:
焼き上がった

幼馴染「この形にしたのアンタでしょ、バーカ」

男「不器用で悪かったですねー」

幼馴染「小学生のときの自由研究の貯金箱さえまともな形じゃなかったもんね」

男「うるせー」

幼馴染「あははっ」

焼き立てのクッキーがこんなに美味しいとは思わなかった。

幼馴染「バレンタイン…私…最後のバレンタイン…上手くいった?」

最後とか…そんなこと言うなよ…。

次の日、こいつは病院に搬送されることになる

病院

医師「もう、明日には…」

うん、知ってる。覚悟はできてるんだ。でも涙がとまらない。あんた医者だろ?涙止めてくれよ。

車椅子に載った、幼馴染が笑っていた。

医師「このまま死因をガンとするか…尊厳死を選ぶかの判断ですが…」

尊厳…『死』……?

恐怖が戻ってきた。覚悟はできてた筈なのに。

:
あいつは尊厳死を選んだ。明日の朝らしい。

ならば夜から朝まで話をしよう。最後の最後まで楽しもう。

幼馴染「男がいなかった最初の高校2年間は、楽しくなかったな」

男「またお世辞を言いおって」
男「そういえば、ご両親は?」

幼馴染「向こうで、別れを済ましたの…。悪いことしたなぁ…」

そっか…全部、俺に会うために…

幼馴染「泣くなよーwまだ話し始めたところでしょ?」

男「うるせーバカヤロー」

他愛のない話のネタは尽きる様子がなかった

:
いくらなんでも両親くるだろ

『コンコン』
ドアがノックされた。
医者が、薬品の瓶と、注射器を持っていた。

医師「時間です…もう…思い残すことは…ないですか?」

幼馴染「沢山あります」
幼馴染「男ともっと一緒にいたい」
幼馴染「80まで生きたい」
幼馴染「男…」
幼馴染「でも、もう…私は構いません。」

医師「貴方は?」

なんで俺に聞くんだよ。
簡単に『ありません』というとでも思ってんのか?

俺に聞くなよ…

幼馴染「泣いちゃダーメッ」

うるせーよ

:
注射器の針が見えなくなっていく

次に、中の液体が見る見る減っていった

幼馴染「男…」

手が持ち上がった

掴んだ

手…足…痙攣してる…薬が効いてる…

いやだ!!

薬とかガンなんかに持っていかれたくない!!

男「やだよ…やっぱり無理だよ!!」

幼馴染「男…泣いちゃ…だめ……」

何笑ってんだよ…何笑ってんだよ…こっちは真剣なんだぞ?

幼馴染の手足の震えが

幼馴染「男…大好き…」

止まった

:











後悔しています。
あの子の気持ちに気付いてやれなかったこと。
後悔しています。
初めはあの子の泣き声に関心をもたなかったこと。
後悔しています。
最後に男友と女友を呼ばなかったこと
後悔しています。
最後の言葉に、応えることができなかったこと

後悔していません

あの子に…出会えたこと

FIN