レストランのテーブルにつくと、ミヤギは俺の隣に座った。
俺は満足して、早く友人が来ないかとうずうずしてたね。
時計を見る。ちょっと着くのが早すぎたらしい。
友人が来るまでコーヒーでも飲んで待つことにした。
ウェイトレスが来ると、俺は自分の注文を言った後、
ミヤギに向かって、「あんたはいいのか?」と聞いた。
すると彼女は気まずそうな顔をした。
「……あの、最初に言いませんでしたっけ?」
「何を?」と俺は聞きかえした。
「私、あなた以外には見えてないんですよ。
声も聞こえてないし、触っても気付かないんです」
ミヤギはウェイトレスの脇腹を突っついた。たしかに、無反応だった。