【※中学生のび太※】ドラえもん「道具を使って本気で戦いたいだって?」 アニメでは決して放送できない幻の秘話がココに・・・

ドラえもん「誰だい?」

中将「私ですけど……」

ドラえもん「ああ…どうしたんだい中将?」

中将「ターゲットが『大佐』と一戦交えた模様。それと『兵長』と『曹長』から報告がありません、恐らく…」

ドラえもん〈一日で二人もやられたか……のび太め、なかなかやるな……〉

ドラえもん「そうかい。じゃあ次の強襲日を決めておくよ」

中将「……」

ドラえもん「何か言いたげな顔だね…?」

中将「あの……ボス、お言葉ですが…」

ドラえもん「何だい?」

中将「葬るのなら今すぐに全戦力を向けて潰すべきです。」

ドラえもん「ふむ…」

中将「ターゲットの疲労も相当蓄積されているはず。今なら我々で…」

ドラえもん「う~ん…」

中将「全戦力とは言わずとも、間髪を入れず戦力を投入し続けるべきでは?」

ドラえもん「今すぐってわけにもいかないんだなぁこれが…」

中将「?」

ドラえもん「『階級ワッペン』はいくつあるか知っているかい?」

大将〈ドラえもん〉
中将、少将
大佐〈校内放送の男〉
中佐、少佐

大尉、中尉、少尉
准士官
曹長〈手に取り望遠鏡の男〉
軍曹〈スネオ〉
伍長〈ジャイアン〉
兵長〈そっくりクレヨンの少年〉
上等兵、一等兵、二等兵

中将「17…ですね」

ドラえもん「僕は准士官より低い階級にはワッペンを貼っていない。残りの人選は全て部下に任せている。」

ドラえもん「それと道具の編成も……何名かは僕が選んだけど殆ど君と准士官に任せてる。」

中将「私と面識の無い部下も数名おりますが……よろしいのでしょうか?」

ドラえもん「別にかまわないよ……あまりこういう言い方はしたくは無いが、下の階級の者は『捨て駒』なんだ」

ドラえもん「僕の部下がちゃんと仕事をし終えていたなら…」

ドラえもん「君達、上の階級の者と戦うまでに、のび太は実に10回近い戦闘をこなすことになるだろうね」

中将「実戦による成長度合いは未知数です。あまり経験を積ませない方がよろしいのでは…?」

ドラえもん「いいや逆だよ。戦わせれば戦わせるほどこちらの勝率が上がると言っていい」

中将「?」

ドラえもん「五割の勝率と十割に近い勝率……誰だって後者を選ぶよね?」

中将「……この時間差襲撃の意図は疲労させるのでは無く、ターゲットが持ついくつかの凶悪な道具を消耗させる事にあると……?」

ドラえもん「その通りッ!忌々しい奴を墜とすには『早期決着』ではなく、ある種の『兵糧攻め』にも似た『持久戦』ッ!」

ドラえもん「というわけで、戦いの日までしばらく暇だろう?バカンスでも楽しんできてよ」

中将「…失礼します」


―――しばらくの間、のび太達を襲ってくる者は現れず拮抗状態が続く…

10日目…
痺れを切らしたのはのび太の方であった

タイムマシンが何時、直されるかわからない現状…
早期決着を迎えたい彼にとって、一刻の猶予も残されていないと言えよう

7月23日…

この日、ドラえもんを討つべく、のび太はひとつの『賭け』に出る…

――7月23日、朝――――――…

ースネオ宅ー

スネ夫「今日だけ単独行動するだって?」

のび太「悪いけど……」

スネ夫「ぼ…僕はいいさ…でもジャイアンが許してくれるかどうか…」

ピンポーーン

のび太「噂をすれば…」

ジャイアン「おーーい!今日も作戦会議するぞーーっ!」

のび太「ジャイアンには上手く言っておいてくれよ!『通り抜けフープ』ッ!」

スネ夫「ああっおい!……困ったなぁ、あれからすっかりお節介だからなジャイアンの奴…どう誤魔化そうか…」

ー街ー

のび太「しかし本当に何も無いなぁ……」

のび太「出木杉は留守だし、しずちゃんも特に変わった様子は無い……」

のび太「今日こそあれを使うか……だけど、チャンスは一回だ……」

のび太「今すぐに使うべきか……」

「ふぇぇぇん……ふぇぇん……」

のび太「……何だ…?」

のび太が悩みながら朝の街を歩いていると
シャッターの前で泣いている女の子を見つけた

のび太「どうしたんだい?」

幼女「……ふぇぇ…?」

のび太〈……何だか……とてつもない誤解をされそうだなぁ……〉

幼女「お金が…お金が足りないよぅ……」

のび太「うーん困ったな……いくらだい?」

幼女「ごじゅーえん……」

幼女「ふぇぇん……ふぇぇん……」

のび太〈…50円か……ま、いっか〉

のび太「それくらいなら……」

のび太は女の子に50円玉をさしだした

幼女「ふぇぇ…ありがとぅ…」

のび太「それにしても何でこんなとこにいるんだい?お母さんは?」

幼女「ふぇぇ…いないよぅ……」

のび太「迷子か…まいったなぁ…」

幼女「ふぇぇ…迷子だよぉ……」

のび太「そっか………」

のび太〈やっぱり……とてつもない誤解をされそうだなぁ……離れよう……〉

のび太「君も一人でこんなとこにいちゃ危ないよ、お店まだシャッター閉まってるし…」

幼女「ふぇぇ…危ないよぅ……」

のび太〈しょうがない…あそこの雑貨屋のおばちゃんにでも子守を頼んで…〉

幼女「――…今に連なる総ての始まりと終焉を司るデウスの腕≪かいな≫から 我を安息の地へと誘い給え」

のび太「え?」

幼女「ガイアの潮流よ、我が身を纏い 虚大なるスピラを成さん」

ドパァ―――z___ン☆

のび太「――――――ッ!?」

少女が何かを唱え終えると
足元からまばゆい光が溢れ出し
のび太達をあっという間に包み込んだ――――――…

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