【※中学生のび太※】ドラえもん「道具を使って本気で戦いたいだって?」 アニメでは決して放送できない幻の秘話がココに・・・

のび太「な……なら尻尾だ……あいつの尻尾を引っ張れば電源が切れる筈……!」

のび太は再び
取り寄せバッグの中に手を突っ込む……!

のび太「………握れない!『ひらりマント』でも括り付けているのか……!?」

のび太「こ……これじゃあドラえもんを止める事が出来ないじゃないか……!」

のび太「やはり『動力源』を奪うしか………だけど怖いッ!!触りたくもないッ!!」

恐怖心を煽られたのび太だが
先程服用した『ジキルハイド』の効力により、すぐに平常心を取り戻した…!

のび太「……ドラえもんも道具の使い方がなっちゃいないな……!」

のび太「それなら……『苦手つくり機』を奪うまでだ!!」

のび太は恐怖心の元を解く為
今度は『苦手つくり機』を取り寄せようと試みる…
しかし…!

のび太「うおォ!!」

バッグに突っ込んだ手が強力な力に引きずられ
同時に鈍い痛みが襲ってきた!

のび太「こ…これはッ!!マズいぞッ!非常にマズいッ!!」

鈍い痛みが鋭い痛みへと変わる…!
指先の爪が剥がされ、指がねじ折られ、一つ一つの肉が引きちぎられていく!

のび太は勢い良くバッグから腕をひっこぬいた

悲痛な叫び声が裏山に響き渡る…

のび太〈何て事だ…手が引きちぎられてしまったぞ…ドラえもんも自ら確保した道具を守っているーーーッ!!〉

千切られた片手を
『タイムふろしき』で元に戻しながら、のび太は冷静に分析する

『とりよせバッグ』は取り寄せたい物体に対して手一個分まで迫る事が出来る道具
それが瞬時に阻止されたとなると自動操縦〈オートマチック〉型の道具で守られている事になる

のび太〈横取りした道具を含め、ひとつにまとめて置いて『玩具の兵隊』か何かで守っているのか…?〉

※玩具の兵隊
握りこぶし程の小さな兵隊の群れを使用者の命令通りに動かせる道具


機械的な瞬時の感知、手に受けたダメージ…

のび太の仮説はほぼ正解だった
だがそれはもうひとつの不安を意味する

のび太「道具を取り戻そうとしたら体ごと向こうに引きずり込まれてしまうかもしれない…」

のび太「逆にドラえもんはこっちの道具を横取りし放題……立場が逆転した!対処しなければ!」

のび太「道具が奪われても、僕の元に戻ってきてくれれば万事解決だ」

のび太「『あなただけのものガス』を…確保してある道具に吹きかけるッ!」

『あなただけのものガス』のスイッチを捻り、壁紙の中に放り込む事で
『なくし物とりよせ機』による脅威を何とか対処した…

しかし、のび太は焦った…
いくつかの道具をドラえもんに奪われたのは相当の痛手である

恐るべき事態に対処する為、『タイムホールとタイム取り餅』を使い
急いで過去のドラえもんから『なくし物とりよせ機』を奪う必要があった

※タイムホールとタイム取り餅
『タイムホール』で過去の映像を映し出し、さらに映っている物を『タイム取り餅』で奪うことが出来る

※ほぼ同じ効果の類似品として『タイムめがね、タイムてぶくろ』が存在するが
『タイムホール』は場所を指定出来るのに対し、こちらは『タイムめがね』で覗いた物や場所のみ過去を映し出す

ドラえもん「………こんなところにいたのか。一発でビンゴだ!」

のび太「ドラえもん!?どうしてここがわかった!?」

ドラえもん「『玩具の兵隊』で君を引きずり込む事は出来なかったが……付着した土埃から大体の見当はついた……!」

のび太〈遅かった!!先に見つかってしまうとは…!〉

ドラえもん「四手…遅れたようだね。四次元ポケットを奪って慢心するからだよ」

のび太「まさか『なくし物とりよせ機』を密かに確保してるとは思わなかった…」

ドラえもん「だろうね。そこで僕は君の次の手を予想したよ」

ドラえもん「もし君が『タイムホール』を使って、過去の僕から『なくし物とりよせ機』を奪ったら…」

ドラえもん「道具を横取りした過程を全て無かった事に出来るんじゃあないかってね」

――ドラえもんの世界
例えばのび太がテストで悪い点数を取ったので、タイムマシンで過去の自分に答案を渡しに行った場合
答えを渡されたのび太は悪い点を取らなくなるので過去に遡る必要が無くなる。では元ののび太の記憶や存在はどうなるのか?
いくつかの時間旅行を取り扱った作品では、この『パラドックス』を簡潔に説明する為
『過去を干渉されていない世界』と『過去を干渉された世界』に分岐する概念を取り入れているのだが

ドラえもんの世界の場合、パラレルワールドという概念は『もしもボックス』等、並行世界を行き来出来る道具でしか発生しない
タイムマシン等で過去の歴史を変えた場合、『過去を干渉された世界』が基準となり
並行した別世界に分岐するという事が無いのである

そして過去に干渉しても何々が誕生する、発生する等の微妙な『結果』はその限りではないので多少のパラドックスは埋め合わされる事になる
上記の例で言うと、元ののび太の記憶は『テスト前に未来から来た自分に答案を渡されたが
結局、何らかが要因となり過去の自分に答案を渡しに行くはめになった』という新たな記憶に改変される
詳細はタイムマシンを使って過去の自分に干渉してる回とか大魔境とか鉄人兵団とかを参考にね――

▼ 続きは次のページにて♪ ▼
前のページへ 次のページへ