もちろん完全に信じてたわけじゃない。
正直半分は冷やかしのつもりだったし。
まあ話のネタにでもなればいいか、ぐらいにしか思ってなかった。
高校時代の俺、頭の中が空っぽすぎる。
で、放課後にケータイホームページに書かれたビルに行った。
郵便局の隣にある小さなビル。
玄関に入ると、「電話をくれた子?」って、
背の低いおっさんが俺をむかえてくれた。
声の感じで、そのおっさんが電話の対応した人だっていうのはわかった。
すぐに三階の事務所に連れてかれて、面接がはじまった。
ただ当たり前の話なんだけど、急な話しすぎて履歴書も、
なんにも持ってなかったんだよな。