男(俺は常に誰かといるようにした)
男(奴に出くわさないための、見張りのためとか、色々理由はあるけれど……)
男(一番の理由は、俺が心細いからだ)
男(戦うと腹をくくったものの、それでもこれは命を賭けたデスゲーム)
男(しかもその敵は……自分自身)
男(見つかれば、即敗北の超ハードモード)
男(……一人では、このプレッシャーに耐えられそうにもない)
男(そこに、いてくれるだけで)
男(そう、側にいてくれるだけでいい)
男(それだけでも、俺はこんなにも救われる)
男「……ところで、お前は」
女「なに?」
男「もっとこう、気になったりはしないのか、俺が誰に命を狙われてるかとか、なんでそんなハメに陥ったのかとか」
女「男くんがいわないってことは、いいたくないってことなんでしょ?」
男「…………ああ、そうだ」
女「なら、いいよ。私は私に出来ることをやるから」
男(……………)
男(……まったく、コイツは……)
男「……あーもう。女、大好きだ。愛してる」
女「……!私もっ!」