翌日
女「・・・今日は一人なのね」
男「まあね。さーて、罰が怖いから今日こそは笑わせてやるよ!」
なーんてね。今日は笑わせるつもりはないよ。とびきりのつまらない時間をプレゼントしてやる。
男「ゴリラのモノマネ。ウッホウホウホウッホ」ドンドン
四つん這いになり、ドラミングをしながら女さんの周りを練り歩く。
女「・・・」
男「ウホホホイウホホホウッホホ」ドンドン
女さんと目があった。親の仇ゴリラを見るような憎しみに溢れた目をしている。
男「ウッホ。っと。さて、次は。猿のモノマネー。」
女「・・・」
男「ウッキキ。ウッキー」ゴシゴシ
四つん這いになり、頭と顎を掻きながら女さんの周りを練り歩く。
女「・・・」
体育館裏には、春には綺麗な花が咲く桜の木が植えてある。俺は猿なので木に登る事にした。
男「ウッキー。ハァハァ。ウ、キ。」ヨジヨジ
木登りなんて小学生の時以来だ。俺は何とか太い木の枝にまたがった。
男「はぉはぁ。ウ、ウキウキ」
女「・・・」
下を見るとちょっと高くて怖い。
木登りは登るより降りる方が怖いんだよな。
男「・・・」
降り方が分からない。
男「・・・ウッキー」ゴシゴシ
女「・・・」