某テーマパークに行くというバイト
日給二万円(各人) 勤務時間開園から閉園まで
肉体危険度0 精神危険度0 楽しさ90
なんか怪しげな求人にホイホイついていったら見つけた。
仕事内容は、某テーマパークに行ってひたすら遊んで来ると言うもの。
チケットと交通費が支給され、男三人で出発。
本当に普通に遊んで飯食って終わった。
後日、一人二万円が振り込まれていた。
結局何がしたかったのかは謎のままだが、またやりたいなってよく話題になる。
米をひたすら食うバイト
三泊四日で確か四万円
肉体危険度??? 精神危険度99 楽しさ10
治験に近いかと思う。
三泊四日の期間、病院にてひたすら三食某パック入り白米を食い続ける仕事。
寝る→米食う→採血→寝る→米食う→採血→、、、
の繰り返し。
たぶん、詳しい説明もあったんだろうけど聞いてなかった。
勉強しようと思ったけど、おかず食いてえ~って狂乱一歩手前で何も手につかなかった。
しばらく米が食えなくなったので痩せた。
明るい運び屋
諸経費込み日給二万円
肉体危険度30 精神危険度30 楽しさ65
便所掃除のバイトを退職した俺は暇だった。
俺を雇った内装の人々の中には、
「辛い思いさせて悪かったな~」と思ってくれてる人がいたらしく、時々単発の仕事で雇ってくれた。
その中のひとつ。ある冬の日、突然、夜八時頃電話がなり、
「久しぶり!いま暇か??」
「は、はあ、暇ですけど。」
「今から明日まで仕事しない?」
「(なんかノリで)いいっすよ!」(事務所へGO)
「この段ボール、盛岡まで届けて。etcカードとハイエース貸すから。」
「えっ、、500km以上ありますけど、、。」
「たのむ!お前しか頼めないんだ!」
「せめて、友達乗せていいですか?一人じゃおかしくなりますよ。」
「そんなんいちいちお伺いするなよ!好きに乗せろ!少ないけど、これお友達のお茶代な(一万円追加)。」
「なんか楽しそう。わくわく。」
というわけで、よりすぐりの暇人三人を引き連れ盛岡へとハイエースは走り出した。
道中はカラオケ大会になり無茶苦茶楽しかった。
その為、誰も段ボールの中身に言及しなかった。
指定された場所に着くと、そこにはやはり内装業者の人らしいハイエースが停まってた。
ボロボロの作業服でタバコ吸う数名と、スーツ姿でひたすら貧乏ゆすりしている強面のおじさん二人がこちらのハイエースに気づくと、おじさんが作業員に顎で合図した。
すると、しゃがんでタバコ吸ってた金髪の若者が突然猛ダッシュでこちらへ走ってきた。
焦りすぎて急ブレーキで停まると、若者も急ブレーキで停止し、みるみるうちに顔が青ざめた。
「早く開けろや!」と怒鳴られ、「ひいっ。」と変な声出した俺はドアのロックを解除した。
若者は、荷室から段ボールを取り出すと、その場で開け始めた。
何が入っているのか非常に気になっていたけど、とても覗き込めなかった。若者は、どうやら満足したらしく「おっけー、おっけー、おつかれさん。」と俺らの目も見ずにつぶやいた。
いつのまにか強面スーツのおっさんも近くに来ていた。
おっさんは眠たそうな目で、
「突然ごめんね、こいつ急ブレーキで荷が潰れてないか心配になっただけなんだよ。遠いとこほんとありがとなあ~。」
とニタニタ笑いながら、段ボールを若者に持たせたまま中身を覗き込んでいた。