【※かわいい※】キツめな美人姉に冗談でメールしたら・・・姉「……一緒に寝るんでしょ?」弟「え!?じょうd!!!」結果、思わぬ展開に・・・

キツめな美人姉に冗談でメールしたら・・・

姉「……一緒に寝るんでしょ?」

弟「え!?じょうd!!!」

結果、思わぬ展開に・・・

弟「帰るついでに雑誌買って帰ろう。一応姉ちゃんにも聞いてみるか。」

タイトル:今から帰ります
本文:コンビニに寄ろうと思うけど、何か買ってきて欲しいものありますか?

1分後

弟「返事はや!姉ちゃん暇なのかな?」

タイトル:Re
本文:アイスを買って来てくれると嬉しいです。

弟「アイスか…何買えばいいんだろ」

タイトル:何アイスですか?
本文:了解です。どんなアイスがいいですか?

1分後

タイトル:Re
本文:できればパピコのチョコ味が、いいです。お手数おかけしますがよろしくお願いします。

弟「あ、俺も食いたい。自分の分も買って帰ろう。」

帰宅

弟「ただいま」

姉「…」

弟「アイス、買ってきたよ。」

姉「…あとで食べるから冷蔵庫」

弟「あい。俺風呂入るから。」

リビングでタバコをふかしながら携帯をいじっている姉を尻目に、脱衣場に向かうと、
またメールの着信があった。

タイトル:おかえり
本文:アイスありがとうございました。あとでお金を渡すので取りにきてくださいね。

…口でいってよ姉ちゃん…

弟「あのさー」

姉「は?」

弟「お金、今度なにかで立て替えてくれればいいからさ。」

姉「ちっ…いちいち口でいいから風呂行けば?」

弟「う、うん…」

コンコン

弟「はい?」

姉「これ2本食いたくないから。」ベシッ

弟「痛っ!いちいち投げなくても…。あ、パピコなら俺、自分の分も買って帰りに食べたからいいよ。」

姉「!!…はあっ!?」

弟「えっ…これ、じゃああとで食べるから、冷蔵庫…」

姉「…ちっ…いいよじゃあ食べなくて」

バタン!!

…なんでいつも姉ちゃんは不機嫌なのだろう。

ブーン、ブーン

あ、メール

タイトル:ごめんなさい
本文:もともと一緒に食べるつもりで頼んだのですが、その意図を正確に伝えなかった私に非があります。ごめんなさい。
残りのパピコは冷蔵庫に入れてありますので、好きな時に食べて下さい。

このギャップをどう受け入れていけば良いのだろう俺は。

部屋でくつろいでいると、姉ちゃんからメールがきた。

タイトル:相談があります。
本文:夕飯にどういったものを食べたいですか?なるべく希望に沿ったものを作りたいと思っています。

今日から両親が旅行でいないため、料理は自分達でなんとかしないことをその時思い出した。
料理を作ってくれるならありがたい。
そうだな…親父が嫌いで、ふだん食えないものがいいな。

タイトル:酢豚!
本文:滅多に食べる機会がない酢豚が食べたいです。

メールを送ってすぐ、冷蔵庫を乱暴に開け閉めする音、そして大きな舌打ちが聞こえた。

ドンドンドンドン!

ガチャ

バターン!!

そして不機嫌な足音を響かせ姉ちゃんが何処かに行ってしまった。

え…夕飯は…?

何か気分を害した文面だったかと携帯を見返していると、着信が。姉ちゃんだ。

弟「も、もしもし…」

姉「パイナップル」

弟「は?」

姉「…ちっ…」

弟「パイナップル?」

姉「入れる?」

弟「え?もしかして、酢豚の?」

姉「入れるのかって聞いてんの」

弟「入ってたら嬉しいけど、まさかそのた」

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プツリ

ツーツーツーツー

冷蔵庫を確認したらパイナップルどころか豚肉や人参も無かった。
材料無いならそういえばいいのに…
メールで謝っておこう。

タイトル:ありがとう
本文:わざわざ買い物してまで作ってくれるなんて嬉しい!でもごめんなさいめんどくさい料理頼んでしまって。

これで一応フォローになるだろう。
帰ってきて顔合わせてからがまた怖いけど…
5分もたたずに返信がきた。移動中だろうにこの返信の早さはなんだろう。

タイトル:腕を振るいます
本文:折角の機会、弟に喜んで欲しいので頑張りたいのです。お腹を空かせてるだろうに、待たせてしまって申し訳ないですが、楽しみにしていてくれると嬉しいです。

あー俺、普段からこの姉ちゃんが欲しい…

姉ちゃんが帰ってこない…。
床を踏み鳴らし玄関を出てから既に1時間だ。

一番近いスーパーでか芋のしたとしても往復30分かからないはず。
流石に心配になってきたので、電話をしてみようと携帯を手にとった瞬間、メールの着信があった。

タイトル:ごめんなさい…
本文:この季節、なかなかパイナップルが売っていません…。
3件探したのですが、どうしてもみつからなくて。
あまり待たせても申し訳ないので今から帰ります。希望にそえなくて本当にごめんなさい。

こ、この人パイナップル探しまわってたのか…
姉ちゃん…俺、どうしても言わなきゃならないことがあるよ。
迷わず姉の携帯に電話を入れる。

ブルルルル、ブル カチャ

姉「…」

弟「あの……さ…」

姉「………グス」

弟「!?………」

姉「………」

弟「……あの……缶詰コーナーは見た?」

姉「!!!………」

弟「……」

姉「………っちっ!」

プツリ

ツーツーツーツー

姉ちゃん酢豚はパイナップル入って無くてもおいしかった。
いつもこんな感じの俺と姉ちゃんの間柄だが、仲が悪いわけじゃない。
団欒だって普通にする時もある。
今日もリビングで俺がゲームに熱中。

姉ちゃんは俺の向かいのソファーでタバコを吸いながら何をするでもなくくつろいでいた。
弟「………ゴホッ!……ケホッケホッ!!ゴホゥ!」
姉「!!……ちっ……」グシグシグシ
弟「あ、いいよ今更気使わなくて。今ただ自分の唾でむせただけだからさ」
姉「ちっ……あてつけがましい……」
ドスドスドスドス   バターン!
ああいっちゃった……でもゲームが忙しくてフォローの暇がない。

ピコピコ……くそう手に汗握る。今死んだらこのソウル全部パァだ。
絶対に最低でもデーモンまではたどり着かないと。
ブーン ブーン

あ、携帯鳴ってる。でもメールだし、あとで確認しよう。
ちょwwwまたタコかよwwこいつ脅威すぎる!!
あぶねーHPが1ミリぐらいしか……回復足りるか…

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10分後
ブーン ブーン
やばいやばいやばい!!!囚人邪魔!!!死ぬって!!
うおおおおおおおお
10分後
ブーン ブーン
…………………
ああ……死んだ……すべてが……オワタ…
もう心折れたしいいや…。
あ、そうだ。メール着てたな何件か。

タイトル:ごめんなさい
本文:本来、喫煙者は非喫煙者に常に配慮した行動を心がけなければならないにもかかわらず、
無遠慮な振る舞いをして弟に不快な気分にさせてしまいました。
最近弟と一緒にいる時間が少ないと感じ、少しでも同じ空間で時を過ごせればと、
そればかりに気をとられてしまいました。
もし許してくれるなら、また一緒にいさせて欲しいです。

タイトル:怒っていますか?

本文:今私は、本当に先ほどの私の振る舞いを後悔しています。
さぞ不愉快だったでしょう。本当に、本当に心の底から謝ります。
こんな姉を嫌いにならないでください。私はただ、弟と同じ空間で、一緒に過ごしたかった。
お願いです。こんなどうしようもない姉ですが、どうか許して欲しいです。
あああああ……俺、怒ってない…怒ってないのに……返事、今から間に合うのか?
最後の一通を開くのが怖い
タイトル:ごめんなさい
本文:おひるおごるからゆるして

ああああああああああああ……
こ、これはどう収拾をつけたらいいんだろう。
今からメール打ったところで、間に合うのだろうか。
でも、この状況で直接部屋まで行くのももはや怖い。あの人怖いんだもん。

と、とりあえず様子見でメール送ってみようか。
なんかこう、明るい感じでいこうか。怒ってないですよー!って、ちゃんと伝えたうえで、
あっちもこう、部屋からでやすいような感じで。

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タイトル:怒ってないよ!!
本文:ゲームに夢中でメールをまったく確認してなかっただけで、
まったく怒ってないですよ。だから気にしないで!!
あ、お昼はじゃあファミレスまで一緒に行くのはどうですか??
バターン!!!
弟「ひぃっ!?」
ツカツカツカツカ グイッ!!
弟「ひああああああ!!」
姉「………紛らわしい……」
弟「あああごめんなさい!!ごめんなさい!」

姉「…着替えてくるから、それまでに外出る準備」
弟「あ……う、うん!ふぁみれす!!ふぁみれす!!!」
姉「…ちっ…………グズッ」
スタスタスタスタ バターン!
鼻まっかっかですごまれると何か逆に怖いです。
ファミレスで一緒にご飯食べた後はドライブしました。
今日は姉ちゃんと家でホラー映画を鑑賞中
ババーーーン!松本、アウトー!
弟「うおっ!!?今、びっくりしたねぇ」

姉「………ちっ……だまって観れば?」
弟「……………」
姉「………………」
ババーーーン!!!遠藤、田中、アウトー!
姉「!!!………」ビビクぅッ!
弟「………(メール送ってみるか)」

タイトル:怖いね
本文:もう少し近くに行ってもいいですか?
怖くて、出来れば手の一つでも握りたいです。
よし、送信。
姉ちゃんはどんなときでも携帯を肌身離さずもってるから、
すぐ気づくはず。あ、気づいた。
パカッ
あ、メール見てる見てる。

姉「…………」ギロッ
うわ、めちゃくちゃ睨んでる…。怖い。
余計な事しなきゃ良かった。うわーまだ睨まれてるよ…。
え、映画鑑賞を続けよう……。
ブーン ブーン
返事はやっ!!いつの間に!?

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タイトル:願ったりかなったりです
本文:私も怖くて、今にも声をあげてしまいそうです。

弟が近くに来てくれるなら、これほど嬉しい事はありません。
大変不躾なお願いですが、弟の方から近くに来てくれないでしょうか。
私は恥ずかしくて、この場を動く事ができません。
手も、握ってくれるならば、それは今日一番の喜びになります。
弟「……………」
ニジリニジリニジリ   ギュッ
姉「!!………ちっ……うざっ」ギュウウウウ
弟「痛い痛い痛い姉ちゃん手が潰れる!!」

姉「黙って見ててよ。うるさい。」ギュウウウウウウウウウウ
弟「(あがががががががががあが!!)」
–夜も更けて–
あーまだ手が痛くて眠れない。
あの握力はなんなんだまったく。
怖いなら怖いって言えば……いや、メールでは言ってたか。
ちくしょう正解がわからない。
ブーン ブーン

え?こんな時間にメール?
誰から……って姉ちゃんか。
タイトル:起きていますか?
本文:夜分遅くに大変申し訳ありません。
弟はまだ起きていますか?
今日の映画、大変怖かったですね。
でも途中から弟と寄り添い、手を取り合ってみることで、

とても楽しい時間をすごす事ができました。ありがとう。
手を取り合ってって……。俺の手もうすぐでひしゃげるところだったんだけど。
まぁ普段なんだかんだであんな人だから、怖くて近づけなかったのも事実。
今回あんな引っ付いて映画観れたのはなかなかに嬉しかった。

タイトル:起きてます
本文:俺も姉ちゃんとくっついて映画が観れたので、
とても楽しかったです。
また一緒に映画観ようね。

ギシッ! ガターン!! バンバンバンバン!!
!? ひぃいい!?
姉ちゃんの部屋から怪音が!!!ラップ音!?
な、な、な、何が……
ブーン ブーン
ヒッ!! ってメールか。
いったい何が起きたのか、そのヒントがメールに!!
タイトル:大変いとおしいです
本文:夜分遅くに返事ありがとうございます。

弟からそんな言葉を貰えるなんて、
嬉しくて我を忘れてしまいそうです。
こんなに沢山の嬉しい気持ちと、
今日の映画の怖さの余韻で今日は
このまま眠れそうにありません。
うう……結局あの音はなんだったんだよう。

俺も手が痛くてねれねーよ!って送りたい…
でも送ったらメールで恐縮された上に、
面と向かってはめちゃ凄まれるに違いない。
それはとても恐ろしい事だから。

うーむ……。正直いとおしいとか、嬉しい事いってくれてるな。

………うん。
タイトル:俺も眠れないです
本文:良かったら一緒に寝ませんか?
なーんて(笑
ガッターーーーン!!!
バンバンバンバンバンバン!!!ドスン!!バタン!!ババババンバン!
ひいいいいいいいいい!?
シーン………
お、音がなりやんだ……。

なんなんだ。なんなんだいったい…。
カチャ、バタム。
ヒタ、ヒタ、ヒタ、ヒタ

え!?
え!?!?!?
ヒタ、ピタ、ピタ、ペタ、ペタ、ペタ
足音が…近づいてくる…!!!
…………
足音が、止まった……俺の部屋の前で。

…………
ドン!!ドンドンドン!!
ヒイイイアァッ!ちびるかと思った!!
ノック??これノックなの??明らかに蹴りだけど。
弟「ど、 どうぞ!?」
ガチャ
弟「ね、姉ちゃん……何?」
姉「………ちっ」
ズカズカズカズカ ぐいいい
弟「いた、イタタタ!!髪つかむのはだめだって!!」
姉「……寝るんでしょ?」

弟「い、イタ、え!?一緒にって、あれ、じょうd イタタタタ!」
姉「はぁっ!?」ギュウウウウ

弟「抜ける抜ける抜ける!!うそうそうそ!!姉ちゃんと一緒に寝たい!!寝たいです!!」
姉「…………ちっ!!……」どんっ
弟「あいたっ。いったた……待って、枕もう一個…」
姉「………」ボスッ
弟「いてっ!って姉ちゃんの枕か。持参!?」
姉「私もう眠いんだけど」
弟「あ、うん。じゃ、じゃあ寝よう。すぐ寝よう。俺奥側いくから。ね。ほら」

姉「………ちっ」ゴソゴソゴソ
弟「…………」
姉「…………」
どうしようこの状況…。
姉ちゃんがずっとこっちを睨んでいる。
目が怖い。眠いんじゃなかったのか。
試しに目を閉じてみる。

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………
チラ
まだみてるうううううううううううう

弟「あ、あの………」
姉「は??」
弟「う……え、と。おやすみ?」
姉「……ちっ………すみ」
今のがおやすみなんだろうか。
と、とりあえず、現在進行形で睨まれ続けてる現状、
これから脱却するには本当に眠ってしまうしかない。
俺は無理やり目を閉じた。

数十分後
最初は姉ちゃんの視線でどうにも眠れなかったが、
そんな状態でも目をずっと閉じてればその意識は
徐々に睡眠へと移行していった。
あと1分もすれば夢の中、呼吸も既に寝息となる、
そんな時。

姉「弟………?」
弟「スヤ………スヤ(何か姉ちゃんに呼ばれた気がする)」
姉「………」ツンツン
弟「スー………スー(何かほっぺたに感触があるきが……す……Zzzz)」
姉「…………」
弟「…スー……スー……」
姉「………」ドキドキ
弟「…スー…スー…Zzzz…」
姉「…………」ズリ、ズリ、 ギュウッ
弟「んー……」
姉「!!!」ビクゥッ
弟「……ん……ムニャ……スー……スー」

姉「ホッ……」ギュウウウウウウ
弟「スー……スー……」
姉「弟……♪♪…んー」ギュウウウウウウウウウ
弟「スー…………………ス……スー」
姉「♪♪♪♪♪♪」ギュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
弟「ス…………………………」
悪夢を見ていた。
ロードローラーが空から降ってきてそのまま圧死する、
そんな悪夢。ただ、その悪夢から目が覚めてしまってからが本当の悪夢だった。

姉「♪♪♪弟ーー♪♪♪」ギュウウウウウウウウウウウホオズリホオズリギュウウウウウウウウウウウウウウウウ
弟「……ス……(ぐおおおおおおおお何!?起きたらこの状況なに!?体が……絞め殺される……息が…)」
姉「んーーー好き好き……♪♪弟………♪♪弟ー!♪♪」ギュオオオオオオオホオズリチュッチュッホオズギュウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
弟「……………(あががぐがあ、、し、、、ぬ、、、、、、、息が、、、あ、ちゅーさr、、、、、、、、、、、、、、、、、)」
姉「大好きぃ♪♪弟ぉ……弟~~~~~♪♪♪」ギュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウペキウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
弟「………………………(…………………………)」

朝目が覚めると、姉ちゃんがそれはとても安らかな顔で寝息を立てていた。
若干目の下にクマがあるのが気になるけど。それと体中がとても痛いのが気になる。なんだか寝た気もしないし…。
グゥゥゥ

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お腹減った…。
姉ちゃんを起こさないように、そっとベッドから出ようと、姉ちゃんの上を、
静かに通ろうとしたその時。
姉「……ん………」ゴシゴシ
弟「あ…………ごめ、おこしちゃった?」
姉「……?…?…」キョロキョロ
寝ぼけているのか姉ちゃんはあたりを見回して訝しがっている。
姉「……んと……っあ!……////」
ギロ

ひぃっ。目が合ったとたん睨まれた。
弟「ご、ごめんね…ちょっとお腹すいたから…なにか」

姉「……邪魔」ドンッ
そのままもと寝てた位置まで強制的に俺を突き飛ばして、姉ちゃんは不機嫌そうに何も言わず部屋を出て行ってしまった。
どうしたものかと考えあぐねていると、しばらくしておいしそうなお味噌汁の香が俺の部屋まで漂ってきた。
ごろごろと部屋のベッドでくつろぐ。
姉ちゃんはといえば、さっき無言で部屋に入ってきたかと思えば、
俺の漫画を勝手に手にとり眺めている。

弟「………ねえ」
姉「…………」
弟「姉ちゃん」
弟「姉ちゃん?」
姉「……ちっ……一回言えば聞こえてるけど」
弟「姉ちゃんは、俺の事好き?」
姉「なっ!!…………ちっ」 バサッ
弟「わぷっ!!いてえ!!!」
バターン!! ドスドスドスドス
やはり唐突すぎたかもしれない。
読んでいた漫画を俺に投げつけて姉ちゃんは部屋を出て行ってしまった。

ブーン ブーン
タイトル:大好き
本文:世界で一番何にも変えがたいのがあなたです。
弟無しの人生なんか、まったく意味をなさない。

それくらい、弟の事が大好きで、毎晩抱きしめて寝たいぐらいです。
あまり突然そんな事聞かれるものだから、とても恥ずかしかったです。
大好きです。
ね、姉ちゃん……
タイトル:俺も
本文:大好き
ガチャーーン!!ガラガチャ!パリーン!!
え!?!??な、何!?!?

あわてて部屋を飛び出すと、
携帯をもって台所に立ち尽くす姉ちゃんが。
足元に割れた食器が散乱している。
弟「ね、姉ちゃん……これ…」
姉「……手がすべった」
弟「と、とにかく動かないでね。姉ちゃん裸足だし。」カチャカチャ

姉「…ちっ……いいから」
弟「いや、とにかく大きい破片だけでも先n 痛っ!」
姉「!!………」

弟「あーちょっと切った………」かちゃかちゃ
姉「……………せろ」
弟「え?何?」
ガシィッ!!
弟「ちょ、いた!いたたた!!髪つかまな、いたたた!!」
姉「う     せ      ろ」

うわああああああああああああ目がやべええええええええええ
そのあと何本か髪を引き抜かれながらも、
破片の掃除を終えた。怖かった。殺されるかと……
部屋に戻り、携帯を確認する。何も無しか…
なんだろうこの、同じ家の中にいるのに意思疎通に携帯が欠かせない感じ。
バターン
弟「うおっ!?」ビクッ
つかつかつかつか ぐいっ!!

弟「うわああああごめんなさいごめんなさい!!襟伸びちゃう!伸びちゃうから!」
姉「……みせろ」

弟「へ?なに?え??」
姉「ちっ……切ったところみせろっつってんの」
弟「え?あ、指切ったところ?いや、そんなたいしt」
姉「みせろ」
弟「は、はいぃ………」
姉ちゃんは俺の切り傷を見て少しため息をついたあと、

めんどくさそうに消毒をして、ガーゼと包帯を巻き始めた。
弟「いや、あの…ばんそうこう…」
姉「は??」グルグルグルグル
弟「い、いや……なんでもない」
姉「………ちっ………」キュッ
器用に包帯を巻き、端を結んでくれた。
弟「あ、ありがとう……」
姉「………………」

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弟「…………」
姉「……………めん」
弟「え?」
姉「…ちっ……」
姉「ご……………ちっ」ドン!! ツカツカツカ バターン!!
弟「あいたぁっ!!」
俺を突き飛ばして姉ちゃんはまた部屋の外に出てしまった。
ブーン ブーン
タイトル:合わす顔もありません
本文:本当にごめんなさい。

弟のメールに舞い上がって、勝手に食器を割った上に、
弟に片付けさせた上に怪我までさせてしまいました。
ごめんなさい。
しばらく一人で反省します。自己嫌悪でいっぱいです。
この人は……ほんとに……。
だめだ。こんなのは。やっぱりコミュニケーションてこうじゃないでしょう。
ちゃんと顔をあわせた上での意思疎通でしょ。
俺は意を決して姉ちゃんの部屋へと向かった。
コンコン

……返事はない。

弟「入るよ。」
姉ちゃんの部屋に入り、扉の前に腰掛ける。
姉ちゃんはベッドの隅で体育座りをしていた。
姉「でてけ」
弟「でてかない」
ギロッ

ひっ……あの目だけは、どうしても萎縮してしまう。
で、でも俺は、俺は今回は負けない。
俺は携帯を開いて、あるメールを読み上げた。
弟「こほん…。
世界で一番何にも変えがたいのがあなたです。
弟無しの人生なんか、まったく…」
姉「な!!!!!!!っっっっ!!!ちっ!!!!」スクッ

ツカツカツカツカ ガシッ!!!
弟「いだだだ!!か、髪…
ま、まったくまったくぅ意味をなさない。それくらいぃぃ!、弟の事が大好きでイダダダダダダダダダ!!!!」
姉「う……うせろ!!!でてけ!!でてけええええ!!!!!!」ギリギリギリギリ
弟「あああああ頭!!割れ!!いやだああ!!!これを姉ちゃんの口から聞くまで出て行かない!!」

姉「!!!!」
弟「メールじゃなくて、姉ちゃんの口から好きって、いわれたあああああイタイイタイイタイイタイ!!」

姉「………………d……」
弟「…………」
姉「…………d………出てけえええええええええええ!!!!」ギリギリギリギリメキメキメキ
弟「ぎゃああああああああああああああああ!!!」
作戦は失敗に終わった。
自室に戻り頭をさする。
だめだ……あれ以上いたら頭蓋骨のスペアがいくつあっても足りない。

まず入り口を塞ぐことで逃げ場を奪う完璧な作戦だったはずなのに。
メールも来ないし。完全に敗北だな。しばらくほっとこう。もうしらん。
ごろんと横になってしばらくすると、うとうととそのまま眠ってしまった。
どのくらい経ったろうか。ベッドに、もう一人分の体重を感じて、目が覚めた。
ゆっくり目を開けると、姉ちゃんが腰掛けて、こっちをみていた。
姉「!!…………ちっ……」
弟「ん………姉ちゃん……」
ガシッ!!

弟「ね、ねえちゃ………アイダダダダ!!」
姉ちゃんが両手でがっちり俺の頭をホールドし、
無理やり壁の方へと顔を向けさせる。く、首が折れる……!!

弟「ちょ、ご、ごめんなさ・・!!!こ、ころさないで!!」
姉「黙れ」ギリギリギリギリギリギリ
弟「ひっ…………」
姉「………………」ギリギリギリギリギリギリ

弟「………………(しぬ、しぬ、しんじゃううううう)」
ギリギリギリギリ……ピタ
弟「………??」
姉「あ………の………だ、だい……」
姉「…………す………だ…だ……」
弟「????????」
姉「だいす……き……だから!」グギッ
ツカツカツカツカ バタン!!!ドタドタドタ!!ガチャ!!バターーーーン!!

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携帯をおいたまま外に飛び出した姉ちゃんはその日夜まで帰ってこなかった。
一方俺は首を捻挫し別途謝罪メールを後にもらうことになった。まぁ一歩前進なのだろうか。

今日は友達とカラオケだ!
気の許せる仲間数人と盛り上がる。
ところでカラオケ中でも、人が歌っているときに、
平気で別な事をしている人間がいるが、度し難い事だ。
皆で楽しみを共有するにはやはりその場を全力で楽しむべきだと、俺は思う。
–5時間後–
ふうーーー楽しかった。喉からからだよ。
さて帰ろう。今日は夕飯なにかなーっと。
あっと、そうだ携帯をサイレントにしてたっけ。
未読メール    13件
…………………
1件目
タイトル:今日はプリンを作ります
本文:昨日プリンが食べたいと言っていましたね。
せっかくの休日だし、作ってみようと思います。

楽しみにしていてくださいね。
今日はいつごろ帰ってきますか?
2件目
タイトル:カラメル
本文:弟は、カラメルは苦めがいいですか?
それとも甘めの方がいいですか?
弟の喜ぶ顔が早く見たいです。
何時ごろ帰ってくるか教えてくれるとありがたいです。

5件目
タイトル:元気ですか
本文:きっと遊びに夢中なんですね。

弟が楽しそうにしているところ、間近で見たかったです。
カラメルは、苦めと甘め両方作りました。
いまプリンを蒸してるところです。出来上がりが楽しみです。
今日は夕飯までには戻れそうですか?食べたいものがあったら教えてください。

8件目
タイトル:できました
本文:プリンが出来ました。
とても上手に出来たと自分では思っていますが、
弟の口に合うかとても心配です。
冷蔵庫で冷やしておきます。夕食後、
一緒に食べましょう。
夕食は何がいいでしょうか。お買い物に言ってくるので、
それまでに返事をいただけるとメニューが決めやすく、
とても助かります。

11件目
タイトル:少し寂しいです
本文:とても楽しい時間をすごしている事だろうと思います。
もし、もし少しでも手が空いていたら、
ほんの数行でいいのでお返事何かいただけると、
それだけでとても嬉しいです。
少しわがまますぎでしょうか。
このメールも催促のつもりでは決してないので、
弟は気にせず、心から自分の時間を楽しんでいてください。
弟が楽しく時を過ごせるならそれだけで私も嬉しいです。

12件目
タイトル:少しよっぱらいです
本文:ちょっとだけ、お酒をのんでいます。
ひとりだとひまです。早く弟がかえってこないかなぁとおもいます。
ゆうはんはカレーをつくりました。はやくおとうとと一緒にたべたいです。
なんじごろに帰れますか?はやくおとうとにあいたいです。
お返事くれるとすごくうれしい。

13件目
タイトル:さみしいでせ
本文:おとうてのかおが早くみたえです。
すこすおさけをのめすぎたかもしれません。
おへんじ
………これは、何ハザードだ。なにうまだこれ。
ど、どうしよう。一通も返事送ってないのはさすがにまずい。
しかも酒入ってる……。顔あわせたら、どうなるんだろう。
酔っ払った姉ちゃんてみたことないが、これ、相当酔ってるだろうし。
俺、本当に死ぬんじゃないか?
と、とりあえず電話で様子みてみようか。

プルルルル プルルルル
プルルルル プルルルル
かちゃ
姉「…………」
弟「ね、姉ちゃん?」
姉「………グズッグジュル」
弟「ね、姉ちゃん!?」
姉「うっ……ううぅ……グズグズ」
弟「ちょ、ちょっと、とにかく今すぐ帰るね!!10分以内につくから」
姉「うぐっ……グスッ…うぇ」

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プツ ツーツーツー
な、何やら大変な事に…。
とにかくダッシュ。ダッシュで帰宅しないと。
ガチャッ
弟「た、ただい……」
リビングに入ってそのカオスな光景に愕然とする。
あたりに漂うカレーのいい香り。
テーブルの上に散乱するカクテル類の缶。

缶のそばで山盛りの灰皿。そしてテーブルに突っ伏す姉ちゃん。
手には携帯を握り締めている。

弟「ちょ……、だいじょうぶ…?(酒くせえええええ)」
姉ちゃんの肩を叩いて意識を確認する。
弟「姉ちゃん……?起きてる?」
姉「…………グスッ」
ゆっくりと姉ちゃんが顔を上げる。

目は真っ赤な上に完全にすわっている。
いつもの鋭い睨みも怖いが、これはこれで怖い。
ガシッ!!
姉ちゃんはすわった表情のまま、俺の肩をつかみ、ゆらりと立ち上がった。
弟「ひぃい!!あ、あの!!(殺される!酒臭い!!殺される!!俺の人生は終わってしまった!!)」
ギュウウウウウウ!!
姉ちゃんはそのまましがみつく様に抱きついてきた。
弟「え!?あ…あの……姉ちゃん!?」

姉「…………グスッ」ギュウウウウウ
弟「ちょ、ちょっと、大丈夫?な、何?」
姉「………私……」
弟「え?」
姉「私………こんなん……だから……友達ほとんどいないし…」

姉「…話し相手…メールも…弟としか……から…グス」

姉「……返事……くれ…ないt…うぅ…うううぅぅグズジュグ」
姉「うえ゜え゛え゛え゛え゛……」

弟「ご、ごめん!ほんと!!メール気づかなくて!!もう絶対メール無視しないから!」
姉「え゛っ!ううぐ…うぅ…グジュルグズグズ」
弟「ごめんね、ごめんね!!泣かないで!!ね?ね??」
いつもみたいに暴力振るわれるほうがましだった。
姉ちゃん、酔うとこうなるのか。
あんな姉ちゃんが、こんなになるのは俺も辛い。
もう寂しい思いは絶対にさせないと誓った。
もう、泣かないで。泣かないで姉ちゃん。

姉「う゛ぅぅ~~………………グスッ……ヒクッ…う…」
ゆっくり背中をさすってあげて、落ち着かせてあげる。
弟「泣かないでね。ね?大丈夫だから。ごめんね」サスリサスリ
姉「う……っく……ひっ…………」

姉「………うっ…うぷ……」プルプルプル
弟「え!?!?!?」
ま、まさか

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姉「き、きもt………うぅぐ…ッ」ブルブルブル
吐かないで。吐かないでお願いだからこの状態で吐かないで姉ちゃん。
姉「おr--------自主規制------------」
弟「ひああああああああああああああああああああああああああああああああ」
—-15分後—-
とりあえずぐったりしてる姉ちゃんをいったん座らせて、
水を飲ませたり、あと…俺が着替えたり……。
いつもみたいに暴力振るわれるほうがましだった。
弟「落ち着いた?」
姉「……眠い」
弟「ここで寝ちゃだめだから。部屋いこう。ね?」

姉「………おんぶ」スクッ
弟「へ!?」
姉「して……おんぶ」 ヨロヨロ…ガシッ
ふらふらと俺の背後にまわりそのまましがみついてくる。
弟「しょうがないなぁも…う…ぐっ!!姉ちゃん!決まってる!首、きまってる!!」パシパシパシ
姉「おんぶ………弟におんぶ」ギュッ
姉「………♪♪」ギュウウウ
弟「かっ……カハッ……あ…目が…かすm」フラフラ

意識が飛びそうになるのをこらえながら、
なんとか姉ちゃんを部屋のベッドまでおんぶで運んであげた。2度ほど光り輝く階段がみえたよ♪
ベッドに降ろしてあげると、すぐ姉ちゃんは寝てしまった。
普段の眉間にしわをよせた鋭い睨み顔からは想像つかないぐらい、寝顔はかわいい。ゲロ臭いけど。
もう、もう二度と姉ちゃんのメールは無視しないぞ。あと姉ちゃんに酒は飲ませない。
おまけ
~翌日~
朝になっても、姉ちゃんは起きて来なかった。
起こしに行くのもなぁ…どうせあの分だと二日酔いだし。

昨日の今日でどんな顔して会ったらいいかもわかんないし。
あ、そうだプリンがあったはず!とりあえず食べよう!!
うまっ!!うまーーー!!
姉ちゃんもさぁ、料理上手いし、普通にしてれば綺麗なのに、
つくづくもったいない…。もったいないよなぁ…
ガチャ スタスタスタ
あ、姉ちゃんだ!!
だいぶ不機嫌そうな顔をしていいる。

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こ、怖い。でも昨日は俺が全面的に悪かったんだ。
へ、変におびえず、明るい感じで接しなくては…。
弟「あ、姉ちゃん!おはよう!!もう大丈夫?」
姉「……………」

ギロッ
ひぃぃ!!睨んでる!睨んでるよ…!
やっぱ、昨日の事、素面モードだと凄まれるんだろうか。
な、なんとか姉ちゃんの機嫌を少しでも!!
弟「あ、あの……あ、そうそう!プリンおいしい!凄くおいしいよ!!」モリモリ

ツカツカツカ グイィッ!!
姉「…何勝手に食べてんの??」
弟「ひぃいっ!!だ、だって、プリン…プリン!」
姉「……ちっ」ドンッ
姉ちゃんは俺を突き飛ばすと、頭を痛そうに抑えてる。
これが二日酔いってやつか。
それにしても素面はやっぱ怖いよう。
昨日は、割かし…なんていうか……かわいかったのに…。
姉「風呂入る」
弟「あ、うん!!入りたいと思って、沸いてるから」
姉「……ちっ………」

そのまま不機嫌そうに姉ちゃんは風呂へと向かっていった。
お腹減ったし、カレーあっためて食べよう。次の日のカレーは美味いんだよね!!
姉「…………」ムクッ
姉「………頭痛い…何して寝たっけ……?」
たしか、弟の帰りを待っていたのは覚えいる。
中々帰ってこなくて、メールも返事をくれなくて、悲しかった。
そのあと……どうしただろうか?
姉「う……私くさっ…お風呂入ろう…うう頭痛い」ズキズキ

ガチャ スタスタスタ
リビングに出ると弟がいた。
昨日、弟いつ帰ってきたっけ。
いつもは私を見るなり怯えた目をされて、少し悲しいんだけど、
今日は少し違った感じがする。目がキラキラしてる。かわいい。
弟「あ、姉ちゃん!おはよう!!もう大丈夫?」
姉「……………」
大丈夫??私、昨日何かしたんだろうか。
体、ゲロくさいし。弟の前で、私…何かとんでもなく恥ずかしい事をしたのかもしれない。
うう…だめだ。思い出せない。思い出せない分、余計恥ずかしくなってくる。
弟の、澄んで輝いた世界最上級極上の綺麗な瞳が、かえってまぶしく見える。

弟「あ、あの……あ、そうそう!プリンおいしい!凄くおいしいよ!!」モリモリ
あ!!そうだ。プリン作ったんだっけ。
はー。本当は昨日、ご飯食べた後二人で仲良く食べたかったんだよね…。
おいしいって言ってくれてるから嬉しいけど。
でも、やっぱり、やっぱり最初の一口目食べるところも見たかった。
あーあ。ほんと色々、上手くいかないな…。
ツカツカツカ グイィッ!!
姉「…何勝手に食べてんの??」
弟「ひぃいっ!!だ、だって、プリン…プリン!」

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違うのに…。違う。
一緒に食べたかったな、でもおいしいって言ってくれて嬉しいな。
苦いのと甘いの、どっち食べた?弟はどっちが好き?
なんで言えないんだろう。普通の事が。
なんでできないんだろう。普通の事が。
自己嫌悪が頭を覆いつくす。
姉「……ちっ」ドンッ
弟に近寄って、自分がゲロ臭いのを思い出した。
髪だってぼさぼさだ。よく平気でこんな姿で弟の前に。

急激に本気で恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいになる。
だめだ、まずお風呂に入らなくちゃ。
ううぅ……頭痛い。昨日、弟に迷惑かけてないかな。

姉「風呂入る」
弟「あ、うん!!入りたいと思って、沸いてるから」

姉「……ちっ………」
うう。やさしくて気が利くなぁ。
お風呂あがったら、一緒にご飯食べよう。
昨日の分とプリンの分をそれで取り替えそう。
色々お話しよう。あと、昨日私が何したかも聞かなくちゃ。
弟と一緒にご飯を食べるところを想像し心躍らせながらお風呂へ向かった。
うーむ。
逆に考えれば、失敗しても被害は……そんなもんか?

ふむ……。
タイトル:報告
本文:言い忘れてたけど、
ついに彼女ができました!
今度から女の子としての意見とか、
色々聞きたいので相談とかしてください!!
送信

—15分後—
おかしい。返事が来ない。
姉ちゃんの部屋も静かだ。

寝ちゃってる……?だとするとまずい。
日付が変わるとただの嘘メールになってしまう。
ブーン ブーン
きた!!
ず、ずいぶん遅かったな。
タイトル:おめでとう
本文:彼女ができたんですね。
おめでとう!
弟は、かっこよくて優しくて気が利いて、
かわいいところもあって器用で、

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人の気持ちがとてもわかる凄くいい子なので、
女の子がほうっておかない気持ちもとてもわかります。
でも、やっぱり少し寂しいです。
ずっと私の弟だったのに、ついに他の女の子のもとに
いってしまうと考えると。
いつかはこんな日が来るとは覚悟していましたが、
実際その日が来てしまうと、少し動揺しています。
でも、やっぱり私は、弟が幸せでいてくれることが、

一番嬉しくて幸せです。
いつまでもずっとずっと、彼女と仲良くできるように、
私も毎日願っています。
彼女を家に呼ぶ日は、前もって教えてくださいね。
私も手作りのお菓子と、夕飯をご馳走したいと思います。
あ、でも私はその日は家にいないほうがいいかもしれませんね。
きっと私は彼女を不愉快な気分にさせてしまうだろうから。
こんな私を受け入れてくれるのは、弟ぐらいです。

そう考えてもやっぱり、少し寂しい気持ちがします。
私にも妹ができるのかなと考えれば、それはそれで、
やっぱり喜ばしい事なのかもしれませんね。
とりあえず今度お祝いをしましょう。何でも好きなものを
ご馳走してあげます。外食がいいかもしれませんね。
本当におめでとう。ずっとずっと、幸せでいてください。

やっぱりやらなきゃ良かった……。

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ど、どうしようこれ。
嘘、嘘でしたで、これ、済むの……??
済む…か……????
ふう…
すぅーーはぁーーー。
深呼吸だ。落ち着け。覚悟を決めるんだ。
今日はエイプリールフール。今日はエイプリールフール。
エイプリールフールは、嘘をついても怒っちゃ☆だめな日。
ユーモアにあふれた楽しい一日。

よし。送信。ままよってやつだ。
タイトル:今日は何の日?
本文:うそぴょん☆
ガチャッ
うおおおっ!?足音がしなかった!!
姉ちゃんが、目を真っ赤にした姉ちゃんが目の前に。
ツカツカツカツカ グイィッ
弟「ひいっ!やっぱり……ご、ごめんなさい」
姉「………………」ガシッ ギリギリギリギリギリ

弟「……あ、あのエイプリー、イダ、イダダダダダダアイアンクローは、だm、イダアアイイアア」
姉「わらえない」ギリギリ
姉「わらえない。わらえないわらえない。わらえない。」ギリギリギリギリギリギリ
弟「割れる!!顔面が!!!割れる!!!痛い!ごめんなさい!ごめんなさい!もうしません!」

姉「………それも嘘。痛いのも嘘。でしょ?」ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ
あああああああああ。これは、これは。
いつも不機嫌だからわかりにくいけど、これは本気で怒ってる!!!
弟「ね、イダダダッダダダ姉ちゃんに、やきもちっ!!やきもち焼いて欲しくて!!」
姉「!!………」ギリギ
弟「だから!ごめんなさい!俺だって姉ちゃんしかいないから!彼女とか、全然です!!」
姉「………」ドンッ

ドサッ
思い切り突き飛ばされ床にしりもちをつく。
弟「うう……顔が……顔が…いたた…」
グィッ!!
弟「ひぃっ!!本当にごめんなさい!ご、ごめんなさい!!髪、はげちゃうから!」
姉「…………馬鹿」ドンッ!

再び俺を突き飛ばして、姉ちゃんはそのまま部屋を出て行こうとした。
ドアノブに手をかけた所で、姉ちゃんの動きが止まった。
姉「…………」ヘタヘタヘタ ペタン

そのまま姉ちゃんはその場に座り込んでしまった。
弟「姉ちゃん……???」
姉「…………」
弟「あのー。姉ちゃん…」
姉「少し黙ってて」
弟「…………………」
姉「……………グス」

弟「ねっ姉ちゃん」
姉「……腰……抜けた…グス」

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そのあと無理やりおんぶして部屋に運ぶ途中で、
思いっきり首を絞められそのまま落とされました。
泡を吹いたまま廊下で放置されたのは辛かった。
707: 帰宅電車中。携帯だから遅いよ。 2009/10/26 18:52:37 ID:SFRoczRwi
今日は姉ちゃんと買い物だ。

服を買いに行くといったら一緒に行きたいというので、こうして二人で繁華街にきている。
服代と夕食をおごってくれると(メールで)いうので、素直に甘える事にした。
外で一緒にいる時の姉ちゃんは、
流石に暴力は振るってこないが、
相変わらず不機嫌そうな顔で携帯をいじっている。
ブーン ブーン
タイトル:いい天気ですね
本文:外の空気が気持ちいいです。
弟と一緒に歩いていると、日々の仕事の疲れも吹き飛びます。
今日は楽しいデートにしましょう。

…これだから…
隣の姉ちゃんを見ても、恥ずかし気のかけらも見せず、ナンパを一睨みで撃退したこともある
目つきで隣を歩いている。
俺が横でメール読んでるの知っててこれだから。
今もこちらの視線に気付いて、「…何?」とその不機嫌な顔を俺に向けている。
「いや、俺も楽しい一日にしたいなーと。」という答えにも舌打ちを打って、その歩みを進めている姉ちゃん。
もう姉ちゃんの中では、このやりとりは当然のもので、

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本人の中では、少なくとも表面上はなんの違和感もない行為なんだろうな。
それでも携帯を持つようになって、俺のねえちゃんに対する印象は、
かなり変わった。
それまでは、本心の掴み所はないし、姉ちゃんといえば恐怖と畏敬の象徴ですらあった。
大学生になっても、姉ちゃんは携帯をもっていなかった。
花の女子大生にも関わらず、携帯が無くて不便じゃないかと聞いても、「必要ない」と持とうとしなかった。
元々真面目で勉強家な姉ちゃんは、きっと大学にも勉強だけしにいってるのだろう。
それでもやはり当日高校生の俺ですら携帯をもつ携帯社会。
俺と姉ちゃんの間の連絡にしても、俺が携帯を取れる時に限られるため、

連絡の齟齬で理不尽にしばかれる事も少なくなく、
むしろ俺が携帯を持つようになってから顕著だった。

連絡がうまくとれない、連絡取れた時には手遅れ、
そんな理由で毎度頭蓋骨を圧迫されるようでは、
俺の脳も成人を迎える前に縮んでしまうので、ある日思い切って姉ちゃんに携帯の購入を薦める事にした。

弟「ね、姉ちゃん」
姉「……」
弟「姉ちゃん?」
姉「ちっ……何?」
弟「あのさ…。そろそろ姉ちゃんも携帯もたない?」
姉「…いらない」
弟「いや、でもやっぱ不便じゃない?友達とかt姉「いらない」
うーん取りつく島がない…。

弟「でも、やっぱ姉ちゃんに連絡したいときできないし…」
姉「私がしたいときできればいい」
弟「いや…で、でも…」
姉「…しつこい」
ギロッ
弟「ヒぃ!…あ、あの姉ちゃんも携帯もってくれると、便利なんだよね。メールとかでいつでも色んな話できるし…。やっぱり携帯は便利だと。」
姉「!……………」
弟「ほ、ほんと!携帯は便利なんだよ?もつと手放せなくな」
ツカツカツカ グイッ
姉「一回しつこいって言わなかった?もう一回言う?」

弟「あ、ご、ごめんなさい!すいません!ごめんなさい!!!」
やはり姉ちゃんに何か説得するというのが無理な試みだったのかもしれない。
~数日後~
ガチャ バターン
弟「あ、姉ちゃんおかえりなさ」

ブンッ ドカッ
弟「痛ってええええ!!何か、角があっ!!」
何か袋に入った箱を思い切り投げつけられ、
それが俺の頭に強かにぶつかった。

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姉「30分以内に使えるようにして使い方教えて」
弟「痛ったぁ…使い方って、何を…」ガサガサ
そこには、箱に入った最新機種の携帯が。
弟「ね、姉ちゃーん!!」
姉「………ちっ……」
弟「良かった!買うつもりでいてくれたんだ。言ってくれれば選ぶの手伝ったのに!すっげー最新機種だ!!」
姉「……ちっ……あと28分///」
弟「あ、う、うん!ちょっとまっててね!」

すぐ開封して説明書を読みながら基本的な捜査方法を読みつつ充電を始めた。
一通り基本的な操作方法を姉ちゃんに説明する。

「は?」「なにそれ」「わかり辛い」
と要所要所でお褒めの言葉を頂くも、何とか
通話は問題なくできるように教えたつもりだ。
弟「で、とりあえずお父さんお母さんと俺の携帯は登録しておいたから。
追加登録の仕方は……」
姉「……メールは?」
弟「メール?」
姉「メールはどうやるのか聞いてないんだけど」
弟「あ、メールね。うん。」

アドレス帳からメールの作成、送信までの流れ、
実際の文字の打ち方等を教える。
なんかさっき説明してたときより視線が怖い。
もう説明するの疲れてきて部屋で漫画読みたいのばれてるのだろうか。

弟「で、送信ボタン押せば届くから。じゃぁ、試しに俺に適当にメール送ってみてよ。
俺部屋にいるから、もしわかんなくなったら呼んでね。」
やはり最初は操作に戸惑っているのかもしれない。
特に文字うちなんかはなれないと中々厳しい。
姉ちゃんのテストメールはなかなか届かなかった。

♪ハゲヤマノ ハゲタカガ ワタシヲスコシカジッタカラ ハッシッシ、ハッシッシ
お、きたきた。
随分と時間かかったなと。
どれどれ…
タイトル:送れていますか?
本文:こんばんは。姉です。
初めてのメールで少し緊張しています。
やはり難しいですね。
でも、弟が薦めてくれて感謝しています。

これから、沢山弟とメールをしたいので、
早く携帯の操作に慣れなくてはと感じています。
……は??
え???これ、誰??え?
あ、なんか別の人の??い、いや、送信者、姉ちゃんだ…え??
え??????

普段の姉ちゃんの言動からはとても想像がつかないメールの内容に、
最新機種は身内に送るようにある程度雛形が用意されてるのかと思ってしまう程だった。

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………解せない。意味が、意味がわからない。これは。
リビングへ向かう。
姉ちゃんは相変わらず携帯とにらめっこして色々いじっている。
弟「あ、あのさ……メール、届いた」
姉「あっそ」
弟「えーと、あの……あのメール、姉ちゃんが打ったんだよね?」

姉「……は?」
弟「い、いや、な、なんか普段と感じ違うなぁって」
姉「…??……文章だから多少口語と違うのはあたりまえでしょ」
弟「え、いや、そうじゃなくて、なんか雰囲気というか、内容というか」
姉「なんか文句あるの?」
弟「い、いや、そうじゃない。そうじゃないけど…」

姉「…ちっ……ケチつけてんの?」 ギロッ
弟「つ、つけてない。つけてないよ!!うん!!

これからもよろしく!メールいつでも送ってね!」
姉「………ちっ………」
それからというもの、姉ちゃんのメール魔っぷりときたら、
すさまじいものがあった。
今は少しは落ち着いたほうだが、当時の昼夜家の中外問わず送られてくるメールの量は半端ではなく、
それに対応する様を見て友人たちに彼女の存在を疑われる程だった。
ここからは俺の推測だが、普段はああな姉ちゃんだが、実生活では真面目一本、
教科書が友達みたいな人だったために、普段の口調でメールを打つ、という事が概念から理解できないのだと思う。
いやそれにしたって普段の態度との落差が激しすぎる理由にはならないけど…。

そんなこんなで俺が大学生、姉ちゃんが社会人になった今では、
俺がかなわないぐらいのメールさばきを見せている。主に対象は俺だが。
当時からずっと使い続けている携帯のダイヤルは、既に磨り減って文字の印刷がなくなっている。
ブーン ブーン

タイトル:試着は済みましたか?
本文:私が選んでみた服、どうでしょうか。
さっきの服もとても素敵でしたが、

今選んだ服もきっと凄く格好いいと思います。
着終わったらちゃんと私にも見せてくださいね。
試着室の前で今、期待で胸がいっぱいです。
ね、姉ちゃん、まだ上着も脱いでないよ…メール早すぎ。
~姉メールビギニング 完~
飲み物を取りにリビングに行くと、姉ちゃんがタバコを吸っていた。
テーブルの上にこれ見よがしにDVDが置いてある。
弟「あ、これ結構話題になったやつだよね?もう観た?」
姉「……まだ」
弟「あ、いつ観るの??俺も観たいな。」

姉「いつ観ようが私の勝手」
弟「あー…うん…そうだよね。うん。」
姉「………ちっ……」

めんどくさそうにDVDをプレーヤーにセットし、
予告の間に、てきぱきとかつめんどくさそうにお菓子とコップ、ジュースを用意しだす姉ちゃん。
うーんと、コップ二つあるし、これは俺もみて、いいんだよな…。
姉ちゃんの横に座り、そのまま本編へと突入する。

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内容は密室に鎖につながれたまま閉じ込められた二人が…という感じの、
衝撃のラストが売りの映画だ。
弟「姉ちゃんてこういうちょっとグロいの好きだよね」
姉「うるさい。黙って観れば」
弟「………」
…………
緊張、絶望、そして謎が張り巡らされたストーリーに徐々に入り込むもつかのま、
前日遅くまでゲームしたのが祟って、なんとこんなときに少し眠くなってしまった。

弟「…………」コクリ、コクリ
姉「………ちっ………」 パカッ カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
ブーン ブーン
弟「うおっ!?」
姉「……ちっ…」
姉ちゃんからのメールではっと我に返る。
タイトル:眠いですか?
本文:眠そうですね。
眠かったら無理せず寝てください。

DVDはまた今度でもいいです。
うう…ばれてる。
でも、正直眠い。もうストーリーちょっと飛んでるし…。
うーんどうしよう。
あ、でもなんか今日はちょっと姉ちゃん機嫌がよさげな気もするし、
ちょっと、もののためしに、少し甘えてみたりなんかどうだろう。

タイトル:少し眠いです。
本文:でも、DVDは姉ちゃんが観たくて借りてきたものだし、
中断とかは嫌です。
姉ちゃんの膝枕でこのまま寝かしてもらうというのはどうですか?
パカッ
あ、見てる見てる。

姉「…………」jカタカタカタワナワナワナワナワナワナワナワナワナワナ

うおおっ!?怒ってる!??だめだ!!失敗だった!!
弟「あ、うそうそ、冗談へやにもど」ガシィッ!! グイィッ
弟「アダダダダダダダ!!」ドサッ!!
いつものお決まりで髪をつかまれたと思ったら、
そのままひざまで無理やり引っ張られた。
弟「!?!?え??いいの??」
姉「……気に入らなければさっさと部屋行けば」
弟「う、ううん!!このまま!!ごめんね!ごめんね!!」

姉「……ちっ……もう黙れ」
弟「……………」
そのまま、心地よい感触の中ですぐに俺はまどろみの中へと入り込んでいった。
………………
どのくらい経ったのだろう。
夢うつつの中、頭をやさしく撫でられている感じが淡く心地いい。

パチッ
弟「うわっ!?!?」
姉「えっ!?あっ!!!」

目を開けたら、眼前に姉ちゃんの顔のどアップが広がっていた。
その驚きに思わず声をあげてしまう。
姉「△◆◎ЯЭ!!!!」バチーーーーーーーーーン!!
弟「!!ビデヴッ!!」
思い切り姉ちゃんの振り上げた両手の顔面に直撃する。
弟「あ…あうぅ…なんだよ!なんなんだよぉおお」
姉「ご……ごめっ」
流石にちょっとこれはひど過ぎやしないかと涙目になると、
珍しく姉ちゃんも慌てていたというか、しょっぱなから何か慌てすぎな感もいなめなかった。
弟「ひ……ひどい!いきなり…顔……うぅ…」

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姉「う……うぅ………じゃ、邪魔!いつまでいんの!帰れ!!!」
姉ちゃんはひざから俺を引っぺがしそのまま俺の部屋まで引きずって押し込まれてしまった。
なんだよ。なんなんだよ全く……。

ブーン ブーン
タイトル:ごめんなさい…
本文:いきなり弟が目を覚ましたので、
つい気が動転してしまいました。
あんな事するつもりはありませんでした。
本当に、本当にごめんなさい。
いつも、自分自身のとる行動に自己嫌悪してしまいます。

怪我とかはしていないでしょうか?
……もう……メールで丁重に謝ったってさ…これはいくらなんでも…。
せっかくいい気持ちで、膝枕堪能してたのに。ほんとうにつかの間の幸せだったな。
つかの間……つかの間!!?!?
ふと時計に目をやると映画を見始めた時間からすでに4時間近く経っていた。
え!?映画終わった後もずっと俺寝てたのか!!!姉ちゃんのひざの上で!!
ね、姉ちゃん……
タイトル:こちらこそごめんなさい

本文:少しびっくりしました。でも大丈夫です。
それより、ずっと寝てたのにびっくりです。
起こしてくれても良かったのに。
足とか大丈夫ですか?ごめんなさい。仲直りしましょう。
映画のラストはどうでしたか?
どういう結末だったんでしょうか?すっごく気になる!

これで仲直りのメールだ。あとはメールで姉ちゃんと映画トークでもしよう。
しかし、なぜかいつも来るメールの返事が今回に限って来ない。
……ん????リビングからさっきの映画のオープニングの音が。
姉ちゃん、映画観てたんじゃないのか????
熱で…寝ている。

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しんどい。共働き家庭で熱出すと、
この歳では放置プレイだ。
ぶーん ぶーん
タイトル:大丈夫ですか?
本文:今日は早めに帰ります。
大丈夫ですか?
弟が心配で仕事が手につかないです。
弟が一人で苦しい思いしてると思うと切ないです。
こんな感じのメールが30分おきにくる。
その都度熱は何度か等報告している。

普段だと、たまに姉ちゃんのメール頻度にすこし疲れてくる事も正直いってなくはないが、
こんな風に一人で熱にうなされていると、
ふしぎと心細いため、姉ちゃんのメールが凄く救いだ。
971: 帰宅中。短めラスト。 2009/10/27 18:59:19 ID:HamZlxlbi
ブーン ブーン
あ、またメールだ。姉ちゃんだ。
もう30分経ったのか。もう時間感覚が…あまり…ない。
確認しないと。
かく…に…ん…………

…………………
ガチャ バターン ドタドタドタドタ
カチャッ
姉「はあ…はあ…はぁ……」
弟「うーん……うーーん…」
姉「………ホッ」
…………
弟「うーん…」パチッ
姉「あ、…」
弟「あ、あれ…姉ちゃん…外明るい、、仕事は?」
姉「いいから…」
弟「あ、パジャマ……かえ…ありが」

姉「うん。いいから。」
弟「姉ちゃ…ごめ…」
姉「………寝な」クシャッ
弟「う…姉ちゃ…いて…よかっ…りがと」
姉「……………ん」ナデナデ
目が覚めた。
……うん。大分体も楽になった。
夢の中で姉ちゃんが優しく頭を撫でてくれてた気がする。心地よかったなぁ。
ん?俺、いつ着替えたっけ??
氷枕…冷たい。冷えピタも貼りたてだ。

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……?
カチャッ
姉「……あ」
弟「あ、姉ちゃん!!帰ってたんだ」
姉「………」

ギロッ ツカツカツカツカ
弟「ひいっ!な、何を」
ピト
姉ちゃんのヒヤッとした手が額にあてられる。

姉「…………フゥ…」
弟「姉ちゃん…いつから?仕事は?」
姉「…ちっ。あんたのせいでクビかもね」
弟「へ??なんで?あ、あの、ごめん…」
姉「……ちっ」
スタスタスタスタ カチャッ トタトタトタトタ バターン
無言で姉ちゃんは家を出てしまった。
というか、まだスーツだったし。
ブーン ブーン

タイトル:仕事に戻ります。
本文:とりあえず少し良くなったようなので、
仕事に一旦戻ります。
何も言わず飛び出してきてしまったので…。
本当はずっとみていてあげたかったのですが、ほんの少しばかり今忙しいのです。ごめんなさい。
今日は絶対に早く帰ります。安静にしてください。
お鍋にお粥が入っています。動けそうなら少しでも食べてください。
枕元スポーツドリンクがあります。
なるべくこまめに飲んでください。
弟が少しでも良くなってくれたのであんしんしました。

ね、姉ちゃん…ありがとう。
なんだかんだいって姉ちゃん大好き。
今度、お礼にデートでも誘うよ。
タイトル:ありがとう
本文:ありがとう。
姉ちゃんの顔みれて安心しました。
姉ちゃん大好き。
~姉がメールだけ丁寧で戸惑う 完~

おまけ
隠れ設定

好物:食べっこどうぶつ
近眼。以前は生粋のメガネストだったが、弟が「メガネしてる女の人っていいよね」といったのを耳にして依頼、
メガネ選びに妥協できなくなり、結果メガネをかける勇気がでずそれ以来常時コンタクト。
視力が悪いので裸眼時の目つきの悪さは通常の3倍。
弟だけでなく基本人と上手く接する事ができないので、ぼっち街道驀進中。余計弟に依存する結果に。
キツめ美人として職場での隠れ人気は高い。


社交的で人なつっこいため友人は多い。
仲がいい友人には重度のシスコン認定されており、
その噂が広まっているため女っけはない。
友達を家に呼んでも姉と遭遇するとトラウマを抱える二度と家に寄り付かなくなるという経験を重ねているため、基本家に人を呼びたがらない。

【続編:姉の看病返しと、終わらないメール・パラドックス】
数日後。俺の熱はすっかり下がり、代わりにピンピンしていたはずの姉ちゃんが、リビングのソファーでぐったりと横たわっていた。

弟「……姉ちゃん、やっぱりうつったんじゃん」
姉「…………ちっ……」
視線だけで殺されそうなほど鋭い睨みが飛んでくる。相変わらず裸眼の時の目つきは、獲物を狙う猛禽類のそれだ。
弟「無理して仕事から抜け出して看病しに来るからだよ。ほら、ポカリスエット買ってきたから」
姉「……いらない……あっち行け」
弟「あっち行けって言われてもさ……。あ、そうだ。食べっこどうぶつも買ってきたよ。食べる?」
姉「!!………………ちっ……」
姉ちゃんは一瞬だけ目を見開いたが、すぐに顔を背けて毛布に潜り込んでしまった。

……相変わらず、素直じゃないなぁ。
俺はとりあえずポカリと袋を開けた食べっこどうぶつをテーブルに置き、自分の部屋に戻った。
すると、1分もしないうちに、スマホが震える。

タイトル:不徳の致すところです
本文:情けない姿を見せてしまい、姉として合わせる顔がありません。
弟にうつされたなどと、毛頭思っておりません。これは私の自己管理能力の欠如が招いた事態です。
それなのに、私の好物まで覚えていてくれて、わざわざ買いに行ってくれるなんて……。
袋から覗くライオンやカバの形を見るだけで、弟の優しさが五臓六腑に染み渡るようです。
本当は、今すぐにでもその場でお礼を言い、弟の頭を撫で回したいのですが、
ウイルスを飛ばしてはいけないという自制心と、恥ずかしさで、毛布から出ることが叶いません。
ポカリスエット、命の水として大切に頂きます。大好きです。

弟「……メールだと、ライオンやカバで感動してるんだよな、この人」
リビングからは、バリボリとライオン(あるいはカバ)を咀嚼する音が聞こえてくる。
せっかくの機会だ。俺もちょっと調子に乗ってみることにした。

タイトル:じゃあ、お礼に
本文:そんなに喜んでくれるなら、元気になったらまたどこか連れて行ってよ。
今度は姉ちゃんの行きたいところでいいからさ。

送信。
直後、リビングから「ガタッ!!」という、ソファーから転げ落ちたような音が響いた。
そして、恐ろしい勢いで階段を駆け上がってくる足音。

バターン!!
弟「ひぃっ!?」
扉が勢いよく開き、顔を真っ赤にした姉ちゃんが仁王立ちしていた。
姉「……あんた……っ!」
弟「な、なに!?病人は寝てなきゃダメだよ!」
姉「……ちっ……調子乗んな……」
ツカツカツカと近寄ってくると、俺の襟首をグイッと掴み、至近距離で睨みつけてくる。
姉「……誰が……デートなんて……行くって……言った……?」
弟「いや、デートなんて一言も……。あ、アイタタタ!襟!襟が伸びる!!」
姉「……うっさい……黙れ……バカ弟……」
そのまま俺をベッドに突き飛ばすと、姉ちゃんはフラフラの足取りで、また「ドスドス」と音を立てて部屋を出て行った。

……元気じゃん。
いや、首まで真っ赤だったから、相当無理してるんだろうけど。
ブーン、ブーン。

タイトル:心臓が止まるかと思いました
本文:先ほどは乱暴な振る舞いをしてしまい、深く反省しております。
「どこか連れて行って」という言葉が、私の脳内で勝手に「デートの誘い」と変換されてしまい、
あまりの幸福感に脳がオーバーヒートしてしまいました。
弟と二人で出かけられるなら、例えそこが地獄の果てであっても、私にとっては楽園です。
行きたいところ……そうですね、弟が似合う服をまた一緒に選びたいです。
弟が私の選んだ服を着て歩く姿を横で眺められるなら、私は何時間でも歩き続けられます。
早く熱を下げて、弟に相応しい姉に戻れるよう精進します。

弟「……地獄の果てまで行く気かよ」
このギャップ、一生慣れる気がしない。
でも、不思議と嫌じゃないんだよな。

夕食時。
姉ちゃんは少し持ち直したのか、キッチンに立って何かを作っていた。
弟「姉ちゃん、無理しなくていいのに。俺がコンビニで何か買ってきたよ?」
姉「……黙って座ってればいいの」
姉ちゃんは背中を向けたまま、トントンと包丁を動かしている。
出てきたのは、俺の大好物の唐揚げだった。しかも、下味がしっかりついた、一番好きな味のやつ。

弟「うわ、これ一番好きなやつじゃん!ありがとう、姉ちゃん!」
姉「……ちっ……揚げ物なら、勝手に食べるでしょ」
不機嫌そうに皿をテーブルに叩きつける(割れなくてよかった)。
姉ちゃんは自分では食べず、少し離れた席でタバコに火をつけようとしたが、ふと俺の顔を見て、舌打ちをしてタバコを置いた。
弟「……吸わないの?」
姉「……気が変わっただけ」

本当は、俺が食事中だから気を使ってくれたんだろうな。
モグモグと唐揚げを頬張っていると、またスマホが震える。目の前に本人がいるのに。

タイトル:美味しいですか?
本文:本当は、揚げたてを「あーん」して食べさせてあげたいくらいなのですが、
流石にそれは弟に嫌がられると思い、踏みとどまりました。
弟が美味しそうに食べている姿を見るだけで、私の白血球は活性化し、病魔も退散していくようです。
もっとたくさん食べてください。弟の血となり肉となるなら、この唐揚げも本望でしょう。
食べ終わったら、もしよろしければ……少しだけ、背中をさすってくれませんか?
……いえ、やはり忘れてください。厚かましいお願いでした。

弟「……さするよ!全然さするって!」
思わず声に出して言うと、姉ちゃんは「……はぁっ!?」と顔を真っ赤にして立ち上がった。
姉「……な、何……いきなり……っ!」
弟「いや、メールでさ、背中さすってほしいって……」
姉「……言ってない!!……そんなこと……一言も……書いてない……っ!!」
弟「書いてあったじゃん!ほら!」
俺が画面を見せようとすると、姉ちゃんは「うわああああああ!!」と叫びながら、俺の手からスマホを叩き落とし、そのまま脱衣所に逃げ込んでしまった。

バタン!!
……あーあ。また照れ隠しの暴走だ。
脱衣所からは、盛大な物音と「ちっ……ちっ……」という高速の舌打ちが聞こえてくる。
でも、10分後。

タイトル:死にたいです
本文:恥ずかしさのあまり、脱衣所の洗濯機に頭を突っ込んで消えてしまいたい気分です。
本当は、弟の温もりに触れたくてたまらないのに、いざ直面するとあんな態度をとってしまう。
私は、世界で一番愚かな姉です。
でも、弟が「さするよ」と言ってくれた時、私の心は春の陽だまりのように温かくなりました。
もし、もし嫌でなければ……お風呂上がり、リビングで待っていてもいいでしょうか?

弟「……もう、最初からそう言えばいいのに」
俺は唐揚げを完食し、皿を洗ってからソファーで待つことにした。
しばらくして、湯気と共に風呂から上がってきた姉ちゃんは、いつものキツい睨み顔で俺の隣にドカッと座った。
姉「……何……まだいたの」
弟「待ってろってメールしたじゃん、姉ちゃんが」
姉「……知らない……」
そう言いながらも、姉ちゃんはスッと俺の方に背中を向けた。

俺はおずおずと、姉ちゃんの細い背中に手を置く。
弟「……さするよ?」
姉「………………好きにすれば」
ゆっくりと背中をさすってあげると、姉ちゃんの体が小さく震えているのがわかった。
怒ってるのか、それとも……。
弟「姉ちゃん、起きてる?」
姉「……うるさい……黙って……やってて……」

そのまま30分。姉ちゃんの寝息が聞こえてきた。
よっぽど疲れてたんだろうな。
俺は姉ちゃんを起こさないように、そっと自分の部屋から毛布を持ってきてかけてあげた。
眠っている姉ちゃんの顔は、トゲが抜けたみたいに幼くて、やっぱり綺麗だ。

翌朝。
俺が目を覚ますと、枕元に1通の封筒と、食べっこどうぶつ(一箱)が置かれていた。
封筒の中には、丁寧な字で書かれた手紙が入っていた。

『昨夜は、醜態をさらしてしまい申し訳ありませんでした。
弟の手の温かさは、どんな薬よりも効きました。
おかげで、すっかり元気です。
お礼と言っては何ですが、今週末、服を買いに行きましょう。
もちろん、私の奢りです。
……それから、昨日の唐揚げ、また作ってあげます。
大好きです。世界で一番、愛しています。』

弟「……手紙まで丁寧なんだな、この人は」
リビングに行くと、そこにはいつもの「目つきの悪い猛獣」が、不機嫌そうに新聞を読んでいた。

弟「姉ちゃん、おはよう!手紙読んだよ、ありがとう!」
姉「……は?……何のこと?……ちっ、知らないわよ」
姉ちゃんは新聞で顔を隠したが、耳の先まで真っ赤なのは隠せていなかった。
俺たちの、この歪で、でも最高に居心地がいい関係は、きっとこれからも続いていくんだろう。

ブーン、ブーン。

タイトル:補足
本文:手紙は、もし読み終わったらシュレッダーにかけてください。
物理的に残っていると、私の心臓が爆発してしまいます。
でも、そこに書いた気持ちに嘘偽りはありません。
週末、楽しみにしていますね。おめかしして来てください。

弟「シュレッダーなんて、もったいなくてできるわけないじゃん」
俺は、姉ちゃんから届いた「大好き」のストックをまた一つ増やして、
不機嫌そうな姉ちゃんの背中に向かって、とびきりの笑顔で「朝飯、何?」と声をかけた。