男「……わ、わがままなんかじゃ……(ウソ、だろ……なんでそんな大事なこと、今まで黙って……)」
女「……」ごくっ
女「で、でもね、最近……思い出になりそうなこと、いっぱいできて……」
――あ、もしかして男くん、女さんのこと好きなのかなー?――
女「わ、わた……私、男くんと……一緒にいると……す、すっごく楽しくて……」
――ああ、好きだぞ――
女「……っ!」ぎゅっ
(優しさで言ってくれてたのはわかってる……そんなんじゃないって……)
(だ、だけど言わなきゃ……私の、気持ちも……伝えなきゃ……!)
女「……」がた がた
男「お、女……?」
(も、もしかしたら……って、思ってる……そんなはず、ないのに……)
女「あ、あの……楽しいから……」がた がた がた
(ずっと黙っていようと思ってたことまで話して……私、やっぱり卑怯だ……)
(男くんの優しさにすがって……も、もう一度……もう一度だけ、聞けるんじゃないか……って……)
女「あ、あ、わ……わた、し……あの……」がた がた がた
(でも、その前に言わなきゃ……! 今しか……勇気、出せない……!)ぎゅーっ
男「もしかして寒いのか? 肩濡れてるんじゃ……ほら、もうちょっと入れよ」グイッ
女「あ……///」
女「……っ! あの……! わ、わ、私……っ!」
「――っ、男くんが……大好き、です……!」