ひろし「ん?」
ひまわり「なんで私はひまわりって名前なの?」
ひろし「ああ、しんのすけに聞いてくれ。ひまわりって名づけたのはしんのすけだからな」
ひまわり「お兄ちゃん、なんで?」
しんのすけ「………昔。」
ひまわり「?」
しんのすけ「ひまが生まれるちょっと前、幼稚園の先生が花言葉を教えてくれたんだ。 」
――――――――
吉永先生『はい、今日はひまわりをみんなで描いてみましょう~』
しんのすけ「たしかこんな授業だった。」
吉永先生『みんな上手に描けたわね~』
吉永先生『はい、今みんなが描いたひまわりには花言葉というものがあります。ひまわりだけじゃなく、バラや菊、すべての花に花言葉はあるんです。』
吉永先生『そしてこのひまわりにどんな花言葉があるかというと…』
――――――――
ひまわり「…どんな花言葉があるの?」
しんのすけ「愛や再開、見守るとかいろいろあるらしい。」
ひまわり「……」
しんのすけ「だから…。当時赤ちゃんだったひまのそばには母ちゃんがきっと居てくれる。きっと見守ってくれてる。そうであってほしい。そんな願いを込めて、ひまわりって名づけたんだ。」
ひろし「しんのすけ…」
ひまわり「お兄ちゃん…」
しんのすけ「へへ、ちょっとくさかったかな。」
ひまわり「ううん、ありがとうね、お兄ちゃん!いい名前を付けてくれて。」
しんのすけ「お、おう」
ひろし「あ、照れてるなコイツ」
しんのすけ「て、照れてないぞ!」
ひまわり「あははは」
―――ふふふ
しんのすけ「…………」
吹き抜けていく風が
しんのすけには笑い声に聞こえた。
しんのすけの願いはきっと届いただろう。
今も、
そしてこれからも
三人のそばで
みさえは笑っているはずだ。