男「付き合えない?」
女「もういいよ。気付いてない振りしてくれなくても」
男「……」
女「優しいもんね」
女「いつから騙された振りしれくれてたの?」
男「さてなんのことやら」
女「私は女優になれないし、男くんは俳優になれないね」
男「ダメなのか?」
男「嘘の告白でも、俺を騙してても…」
女「だって…だって全部押し付けて逃げようとしてたんだよ?」
女「許されていいわけないよ」
男「…………」
女「ほんとは分かってたんだ。罰ゲームってことがバレてる、なんてこと」
女「でもね、男くんの優しさに甘えてたの」
女「卑怯な私は全部見ない振りして、逃げてたの…」
女「ごめんなさい」
男「謝らなくても大丈夫。こっちなんか盗聴器つけようか悩んだくらいだから」
女「ふふ。どういうことなの…」
男「俺、騙されたのなんか気にしてないから」
男「むしろ嬉しかったんだよ。好きな人と一緒にいられて」
男「だから…」
女「ううん。それでもやっぱりダメなの」
男「ダメじゃない」
女「ダメなの」
男「ダメじゃねぇ!」
女「ダメ!」
女「罰ゲームってことをいいことに好き勝手してたし!」
女「皆に見られたくないからって話しかけるの躊躇したし!」
女「今日だって無理やり友達っぽく装ったりしたし!」