少女「うん、しってる」
男「知ってるのか、良かった。ここ男湯だからね」
少女「……」 ジッ
男「……」 ジッ
少女「ひとりに、なりたくないんだもん」
男(そりゃ、そうだろうけど……10才だろ……)
男「恥ずかしくない?」
少女「ちょっと、はずかしい」
男「家にも小さいけどお風呂はあるよ?」
少女「おおきいおふろにはりたい」
男「……あ、そうだ」
男「こっちだ、こっち」
少女「くるまは?」
男「歩いて行ける距離なんだよ」
少女「おかねはらったのに……」
男「こっちの方がいいんだって。ほら、あれ」
少女「……おっきい」
男「風呂に飯屋にゲーセンまで入ってるんだぜ、ここ」
少女「すごいの?」
男「凄いぞ。料金は高い、キャパは大きすぎるで採算取れないから来月潰れるけどな」
少女「?」
男「前に来た時は10人くらいしかいなかったし、こっちなら貸切みたいなもんだよ。行こうぜ」
少女「えと、うん」