また憂鬱な時間が始まった。
気持ちは嬉しいけど
ごめんなさい
私・・・・・・
・・・・・・るの
【教室】
ざわざわざわ
教師「よぉし。じゃあ、先日の期末テストの答案を返却するぞ。名前を呼ばれた人から取りに来るようにね。」
ざわざわざわ
また憂鬱な時間が始まった。
生きている価値の度合いを、僅か三桁の数字で判断される。
そんな至極当たり前のシステムを残酷だなどと感じるようになったのは、一体いつからだろう。
教師「相澤くん。」
「はい。」
教師「青山くん。」
「はい。」
教師「天尾くん。」
「はい。」
教師「宇野さん。」
「はい。」
教師「江田くん。」
「はい。」
教師「榎本さん。」
「はい。」
教師「大山さん。」
「はい。」
生徒の名を呼ぶ教師の声が、死へのカウントダウンのように響く。