男(さて、と。俺は調べ物を済ましちゃうか)
男(『タイムトラベル 現実』……と) カチカチッ
少女「男」
男「ん、何?」
男(タイムトラベル……実際には実現できないとされている……まあ、そうだよな)
少女「いるならいいの……」 モゾモゾッ
男「トイレくらいは行くだろうけど、今日はもう部屋から出ないよ。安心して眠りなよ」
少女「うん……」
男(……いくら検索しても、フィクションか胡散臭い体験談ばかりだな)
男「それに、少女ちゃんって……」
男(タイムトラベルっていうより、神隠しじゃないか?)
男(もしそうなら、そもそも未来に来たんじゃなくて、30年を飛ばしただけだから、帰る見込みもないんじゃ……)
男「……」 チラッ
少女「すぅ……すぅ……」
男(参ったな。ほんの少しでもいいから、帰れる可能性、見つけたかったのに)