男(良い匂いだなぁ……)
男「いただきます」
伯母「どうぞ」
男「……」 ズズズッ
男「はふっ」
伯母「……」
男「あむっ」 モグモグッ
男「はぁ……」
伯母「どれだけ食べてなかったんですか?」
男「さあ……3、4日くらいですか……」
男(ああ、思い出してきた。……そっか、本当のこの人、少女ちゃんなんだ)
男(“ここ”だと、少女ちゃんは行方不明になったしないで)
男(俺には生まれた時から伯母さんがいて)
男(こうして会うたびに叱られたり、世話を焼かれたりして)
男(“ここ”の俺は、少女ちゃんと会ってすらいないんだ)
男「……お腹に染みます。伯母さんが来てくれなければ、危うく飢え死にする所でした」
伯母「いい気味だわ」
男「えっ?」
伯母「どれだけ私がショックだったと思う? お兄ちゃんと慕っていた人が、あんな事するなんて」
男「……覚えてるんですか? 伯母さん……いえ、少女、ちゃん……ですか?」
伯母「やっぱり、思い出してたのね」 ナデッ
男「ちょっと、すいません。よくわからないっていうか、あの……まだ頭が上手く回ってなくて」
伯母「仕方ないわね、本当にうちの甥っ子は私がいないとダメなんだから」 ナデナデッ