そのあと。
古文の先生が来てクロダはテストがないことを知って、胸をなでおろした。
だました俺に文句を言いつつも、安心したのかそんなにつっかかってこなかった。
ついでに俺は「簡単にだまされるヤツが悪い」って言ってやった。
ひょっとすると、すぐにバレるウソだとダメなのかもしれない。
母親についたウソなんかは、バレてないわけだし。
ちなみに先に言っておくけど、俺は最期の最後まで、
このバイト先がどうやってもうけてるのか、知ることはない。
で、ここからが本題。
俺はその日の放課後に、先輩に呼び出された。
「ひさびさにナイスなアイディアが浮かんだ」
「ウソの話ですか?」
「当たり前だろ」
次に先輩が言ったことは、たぶんあと三十年は忘れない。
「お前、告白しろ」