もちろんウソだ。
「ウソつき」
「ウソじゃない」
「本当は?」
「ウソです」
こんなやりとりをしたあと、俺たちは仲直りした。
ただひとつだけひっかかることがあった。
会長が俺に、「わたしがバイトをやめた理由。まちがってないよ」とたずねた。
「でも罪悪感のことだけが、理由じゃないんだよ」
俺は首をかしげた。意味がわからなかったからだ。
会長はため息をつくと「もういいや」と笑った。
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俺たちはもう一度、友達として関係をスタートさせた。
ただ以前とはずいぶん俺たちの仲は変化した。
「とりあえず会長って呼ぶのはやめてね。今はそっちが会長だし」
「それと同級生だから、敬語も禁止」
彼女の提案を俺は受けいれた。
俺たちは前に比べると、お互いにズケズケとものを言うようになった。
それとはじめて完成させた話を、俺は彼女に読ませた。
『自分の不幸をなげく女の子に不幸自慢をする男の話』というもの。
タイトル通りのことをして、ケンカが起きて最終的に、
すこしだけふたりが仲良くなるという話である。
