玄関で警官と喋っていた
姉「本当なんですって!
ちょっと前にここにきた時に
このアパートを雨の中じーっと見てる
おっさんがいたの!」
なんか目撃したらしい
警官は俺にもなにか聞いてきたが
物音を聞いただけだと伝えると帰って行った
姉「絶対あのおっさんが怪しいわ・・・」
男「人を無闇に疑うのはよくないよ」
きっと何か揉め事だろう・・・
それ以来その事件については何も触れなかった
その日の夕暮れ
小さな異変が起こった
姉は仕事に出かけたので
霊子さんも自由にしていた
霊子「男さんコーヒー飲みますか?」
男「あ~、じゃぁもらおうかな」
霊子「はい」
霊子さんは台所へ立ってコーヒーをいれる
しばらくして・・・
霊子「おまたs・・・あっ!!」
ガシャンッ!!
霊子さんがカップを落としてしまった
男「大丈夫ですか?」
慌ててカップを拾おうとするが・・・
霊子「あ・・・あれ!?」
手が透けてしまってカップの破片がつまめない
男「・・・え?」
霊子「ご・・・ごめんなさい!」
何度も挑戦するが一向に破片がつまめない
男「大丈夫・・・俺が片付けておきますから」
破片を拾って床を拭く
霊子「・・・どうして・・・?」
何だかそうとうショックみたいだ
男「まぁ・・・
元々触れるのが不思議なくらいですから」
霊子「そうですよね・・・」
霊子さんはとても寂しそうに
霊子
「私・・・もう死んでいるんですよね・・・」