【露天風呂】
しんのすけ「ふう、極楽極楽…」
ひろし「お、見事な満月だ…山も見えるな…今度は紅葉の季節に来てみたいぜ」
みさえ「何言ってんだか。此処、いくらすると思ってるの?」
ひろし「良いだろ。夢くらい見させろよ」
ひまわり「よお」
みさえ「しんちゃん?」
しんのすけ「ん?」
みさえ「さっきのお兄さんとどういう関係なの?」
ひろし「あ、そうだ…トラックで拉致…夜逃げをさせて、タダでこんな旅館を用意してくれたし。一体、何者なんだよ?」
しんのすけ「お友達だぞ」
ひろし「友達って…相手は大人だろ?何処で知り合ったんだ?」
しんのすけ「幼稚園」
ひろし「幼稚園って…実習生とか?」
しんのすけ「違う。先生じゃなくって、友達だぞ。父ちゃんも会った事あるんだぞ?」
ひろし「へ?」
みさえ「そうなの?」
しんのすけ「母ちゃんもだぞ。あのお兄さんだけじゃなくて、お姉さんや舎弟の人も、家に遊びに来た事だってあるんだぞ?」
ひろし「…覚えてないな。みさえ、庭で見た事あるって言ったよな?」
みさえ「え?ええ…」
ひろし「知ってたか?」
みさえ「知ってる訳ないじゃない…」
ひろし「だよなぁ…」
しんのすけ「オラ、嘘ついてないからな!」
ひろし「分かった。ごめん、俺達、思い出せないよ」
みさえ「…」
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ガンガンッ!
ガンガンッ!
ボーちゃん「おばさん!おばさん!」ガンガンッ
ボーちゃん「こんなに叩いても窓が割れないなんて…どうなってる…」
ボーちゃん「おばさん!聞いて下さい!」