オレたちは、昇降口に向かって進む。
女「男君、部活は?」
男「ああ、オレ文実だから免除」
女「そうなの」
男「・・大変だろ、会計」
女「あなたに心配されるほど大変ではないわ。むしろいい勉強になるの」
男「ははっ・・さすがだな」
女「あ」
男「ん?」
女「会議のとき、私の方ジロジロ見るのやめてもらえますか」
男「えー」
女「・・・約束、忘れたんですか?」
男「・・・わかったよ」
女「それに、ちゃんとあなたの仕事をしなさい」
男「うっせーな・・・まったくお前は全然変わんねーのな」
女「当たり前でしょ。人間がそんなに急に変わるものではないわ」
男「へいへい」
ブロロロロ・・
男「あー・・迎え来たみたいだし、オレは帰るわ」
女「あ・・待って」
男「ん?」
女「えっと・・・明日、ヒマかしら?」
男「・・・おう」
女「・・・会計で買出しに行きたいので、一緒に来てもらえますか」
男「・・・おう」
女「じゃあ詳細はメールします」
男「了解」
女「では、さようなら」
男「ん」
**
ピンポーン
ガチャ
女「はい、鍵開いてます」
男「あ、おう」
ガチャ
女「おはよう。上がって」
男「おじゃまします」
ガチャン
男「あれ?おばさんは?」
女「今日は、私以外で買い物に行ってます」
男「え、お前ひとり残して?大丈夫なのかよ」
女「・・・あなたが来るからです」
男「あ・・・うん」
女「と・・・とりあえず、お茶でも飲みますか?」
男「あ、おう」
トポトポ・・