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冬が近づいていた。
教室は寒く、寒さに弱い彼女は学校を休みがちになった。
オレは彼女のことが少し心配で、受験勉強に身が入らないでいた。
彼女はそんなオレを叱咤した。
そしていつもの喫茶店で二人で勉強する日が続いた。
女「コラ、私の方チラチラ見てないで、ちゃんと勉強しなさい」
男「なんだよ、良いだろ。好きな人の事チラチラ見るくらい」
女「ばっばか//」
男「にしても、お前は受験勉強しないのか?ずっと資格の勉強してるように見えるけど」
女「あら?言ってなかったっけ?私、受験しないわよ」
男「へー・・・・えっ?!!」
女「私、資格取る方を優先したいから。資格取ってから、時間あったら大学行くわ」
男「マジか・・・オレもそうしようかな」
女「あなたは別に目的にしてる資格なんて無いでしょうが!」
男「えー・・・おれも会計士目指そうかなー」
女「もう!そんなに簡単に取れるものじゃないのよ」
女「そういう訳で、私は時間あるから、あなたがちゃんと勉強するように見張ってます」
男「マジか」
女「だってあなた、この前の模試の結果、第一志望Dだったでしょ」
男「う・・・・まあ何とかなるよ」
女「何とかならなかったらどうするの!」
男「そしたら浪人かなぁ」
女「あ、もうこれダメだわ。今年のクリスマスは勉強決定ね」
男「げ・・マジ?」
女「まじです」
男「はぁ・・・せめて一緒に勉強してくれるか」
女「・・・・しょ、しょうがないわね」
男「なー」
女「何よ」
男「オレ、お前と一緒にいられればそれでいいから」
女「・・・ふん//」