サラリーマン「・・・・・」
サラリーマンは何事も無かったように歩き去った
男「ひっでぇ・・・」
なんだか同志がやられたような気がして俺は駆け寄った
男「大丈夫か?」
女の子「・・・・・」
ザー・・・・
何か言ったのか雨音で聞き取れない
ただ・・・女の子の顔はこの世の全てに絶望したようにやつれていた
男「おい・・・!大丈夫かよ!?」
ザー・・・
雨音に負けないくらい大きな声で話しかける
男(泣いてる・・・?)
雨水なのか涙なのかわからないが女の子は泣いてる・・・気がした
男「家は・・・!?なんで傘もささないんだよ!?」
傘をさしていないのは自分もだが
女の子「・・・・ない」
男「なんだって!?」
よく聞き取れなかった
女の子「帰るとこ・・・ない・・・」
今度はしっかりそう聞こえた