【教室】
男「おはよ」
眼鏡「……お、男じゃん。おはよ」
男「ん?ああ、眼鏡。今日も早いな。どした」
眼鏡「さっきも言っただろ。昨日早く起きすぎたせいでまた早く寝ちまってよ……」
男「いい傾向じゃないか。ようやく目の下の隈もとれてくるんじゃね?」
眼鏡「俺の隈そんな酷いかなぁ……?寝不足気味とはいっても毎日3時間は」
男「いや、ちょっと待ってくれ」
眼鏡「?どうしたよ」
男「………お前、さっきなんて言った。『さっきも言っただろ』だって?それじゃ、まるで……」
眼鏡「あ?どした急に。お前、途中まで俺と一緒だっただろ」
男「…………………………は?」
男(眼鏡の家は、学校と駅の間くらいにある)
男(さっきも言ったが、俺の家は北側)
男(逆方向、なのだ)
眼鏡「どうした?ついにボケたか?」
男「……ボケたのは、お前だろ。俺の家とお前の家は逆方向だ。俺がお前と一緒に登校するなんて、ありえない」
眼鏡「ん?…………え?は?マジで?」
男「……一つ聞くぞ眼鏡。”俺”はなんで、お前と最後まで一緒に登校しなかった」
眼鏡「そ、それはお前が……忘れ物をしたって、言ったから……」
男「……………」
男(“俺”の行動範囲は、制限されている?)