「まだ振り向かないでくさだざいよ」
と、ちょっと怒っているのだろうか
少し声が低い
「ごめん、つい」
素直に謝ることした。
我が家の家訓その2。
何が悪いのかは謝ってから考えろ。
親父の口癖だ。
まぁ検討は付くが電話に出ていたほうが
よかったのだろう。
「もう2回目なんでいいんですけどね」
でも私の存在意義が…とメリーさんは言った。
「悪いんだけど布団が濡れてしまう」
そこらへんはきっちりしてもらおう。
寝ることが好きな僕にとっては死活問題だ。
「あっごめんなさい!」
すぐさまメリーさんはベットを降り
昨日の定位置へと付いた。
やはりいい娘だな。
あらかじめ用意して置いたバスタオルと
紅茶を手渡す。
なぜこの娘はいつもびしょ濡れなのか。
疑問に思った事を素直に聞いて見た。
「傘とか持ってないの?」
「か…さ…?持って…ないですね」