昇降口へと行くとメリーさんが下駄箱に寄りかかっていた
時間に律儀。生前はさぞかし優等生だったのだろう。
メリーさんは僕に気づくと軽く会釈をした。
「それじゃ行こうか」
「どこへですか?」
「図書室」
図書室には過去の新聞が3ヶ月分まで保存されている。
1年の時、図書委員だった頃に知った事だ。
病死なら新聞には載らないが、事故ならばおそらく載っているだろう。
図書室は教室棟とは真逆の教員などが使う文化棟にある。
今の時間生徒は教室で昼食を取っているので
辺りに生徒はいない。
「それじゃあ行こう」
と、僕の独り言を聞かれる心配もないので
メリーさんと会話をしながら図書室へと向かった
「そういえば友達って?」
僕は朝の疑問を聞いて見た
「ああ、花子さんです教室棟3階のトイレの」
「いるの?」
「いますよ、この学校だけでも4人の花子さんがいます」
「多いなっ!」
眩暈がした。こんな身近に花子さんがいるとは思わなかった
しかも4人…
まぁ人が死んで未練があると残るんだし普通なのかな。
「へぇ、会って見たいけど女子トイレに入るのはちょっとね」
「男子トイレですよ?」
再び眩暈がした。