全身がかぁっと熱くなった。
怒りとやるせなさでいっぱいになる。
「すぐ助けを呼べば助かったかもしれないのに!」
「…少し思い出しました。雨の日で、歩道を歩いてたら
車が前から…それで投げ飛ばされて川原の下に…」
メリーさんの目に涙が溜まっていた。
それを見て僕の怒りはどこかへ消えた。
怒っている場合じゃない。手がかりは見つけた。
そして僕のやるべき事は二つに増えた。
メリーさんの果たせなかった事を果たす事。
それから犯人を…捜すこと。
期間は13日。限られた時間。
僕は成し遂げることができるだろうか。
そう心に誓うと
昼休み終了のチャイムが鳴った。
昼休みの50分間をフルに使ってしまった。
「ここまでにしようか」
「はい」
次は10分の校内清掃時間。
とりえず新聞の記事を切り抜き。保管室を後にする。
図書室を出る時に浩平に声を掛ける。
「清掃だぞ」
「図書当番は図書室の掃除をせねばならない
悪いが、後は頼んだぞ。」
結局、僕一人でやるのか…
しょうがないと思いつつ掃除場所はどこだったかと
思い出す。
確か今日は月曜日、清掃場所が変わる日。
「あ」
「どうしたんですか?」
タイミングがいいのか悪いのか。
今日から1週間僕の掃除場所は
花子さん在住教室棟3階の男子トイレ。