彼女「できたよー!」
カーテンが開いたその向こうには、
俺の作ったちょっぴり不格好な純白のドレスを着て、はにかむ彼女がいた。
「似合ってるでしょー?」
と彼女は笑いながら俺に尋ねた。
俺は、この日見たこの光景を一生忘れることはない。
彼女は、ただただ、綺麗だった。
嫌なことも辛いことも、何もかもがふっとんだ。
俺は彼女の手をとった。
そうすると、彼女は歌い出した。
「ばたふらいーきょうはーいままーでーの」
「どんなーときよーりすばらしいー!」
木村カエラのbutterflyだった。その歌は、彼女が歌い出すと
近くにいた看護婦さんまで歌い出した。
4人部屋だったんだけど、病室の人たちは笑って手拍子をしていた。
俺は彼女に向かって言った。
俺「一生にそばにいるね。」
彼女は「わたしも。」と小さく頷いた。
