「なんでもはんぶんこしようね?」男と幼馴染【前編】

帰り道 

幼「ミスドでセールしてるね」

男「そうだな」

幼「何か食べようよ~、男~。最近ミスド来てないもん」

男「…確かにご無沙汰だね。うん、食べようか」

幼「行こっ」グイグイ

男「…あんまり手、引っ張んなよ。急がなくても平気だよ」

幼「早く、早く。お腹すいた」グイグイ

男「…待ちきれないわけね」

幼「ドーナッツ、たくさん頼むぞー!」

幼「…エンジェルフレンチ、フレンチクルーラー、ポンデリング、オールドファッション…」ササッ

男「…どんだけ食べるんだよ、幼」

男「お昼ご飯もちゃんと食べたろ」

幼「この時間はお腹すくんだよっ。わかるでしょ?」

男「確かに」

幼「…それにお昼ははんぶんこしたから食べすぎてないし」

幼「トンカツ定食も唐揚げ定食もはんぶんこ…でしょ?」

男「まあね」

幼「当然、ドーナッツも…」

男「はんぶんこ…だな」

幼「そういうこと」ニコッ

幼「じゃあ、席で食べようか」

男「うん」

男「…けっこう種類あるな」

幼「でもふたりならすぐ食べきっちゃうよ」

幼「男がいるおかげで食べすぎずに、無理なく、いろんな味が楽しめるね」

幼「ありがと、男」ニコッ

男「お互い様だよ。こっちこそありがとう」ニコッ

幼「えへへ~」

男「じゃ、はんぶんこしようか」

男「ドーナッツの公平なはんぶんこは難しいぞー。形が複雑だから」

男「特にエンゼルフレンチは、チョコが半分だけかかってるからな」

幼「ということは、私にお任せだねっ!」

男「おうっ、任せるぞ!幼のはんぶんこは正確だからなっ!」

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