女「はぁー。今日は笑い疲れたわ。こんなに笑ったの久しぶり」
男「俺もだ。今、最高に楽しい気分だよ。」
女「・・・男君の笑う顔、初めて見たかも。」
男「え?そうだっけ?」
そういえば、俺は女さんを笑わせる事に必死で、自分が笑う事なんて全く考えていなかった。
男「・・・笑うって不思議だな」
女「どうしたのよ、急に」
男「同じ事でも、笑う人がいたり、逆に泣く人がいたり。」
女「・・・むう。」
男「それにさ、笑い過ぎても涙がでるだろ?泣く事と笑う事って反対のようで、案外近いのかもなって」
女「・・・でも、悲しい時は笑わないよ。悲しい時は、泣くだけだよ」
男「そうだね。でも、悲しさを癒やす事が出来るのは、きっと笑う事だよ。」
女「・・・だったら、私をもっと笑わしてよ。」
男「ほう、我がギャグ100連発を見たいというのだね?」
女「それは嫌だ」
男「ひ、ひでぇ」
オレンジ色の夕日は俺と女さんを優しく包みこむ。このまま時間が止まればいいのに、そう思っても、時計の針は一秒毎を律儀に刻む。
女友「・・・入り辛い。」