後輩女「あなたはわたしと結婚するべきです」
男「……そうなの?」
後輩女「おはようございます」
男「おはよう」カタカタ
後輩女「男先輩、今日も早いですね」
男「いつも通りだよ」カタカタ
後輩女「今日もよろしくお願いします」
男「はいよろしく」カタカタカタカタ
後輩女「今は何をしているんですか?」
男「来週の予定を作成中」カタカタ
後輩女「まだ水曜日です。早くないですか?」
男「面倒事は早めに片付けたくてね」カタカタ
後輩女「今週の予定が狂ったらどうするんですか? 訪問先に問題があったら組み立て直しです」
男「その時はその時にやるよ」カタカタ
後輩女「今日は一日内勤ですけど、明日と明後日は木更津と相模原です。事前連絡しているとはいえ問題が無いとは言い切れません。来週の予定は監査訪問を終えてから作成するべきです」
男「金曜日は夕方からミーティングがあるから、相模原から帰ってきてからだと遅くなる。必然的に今日しか無いんです」カタカタ
後輩女「男先輩は行き当たりばったりなのか、きちんとしているのかわかりません。はっきりするべきです」
男「そうかもね」カタカタカタカタ
男「んいっ」バキバキッ
後輩女「凄い音です」カタカタ
男「うーん、煙草吸ってくるね」
後輩女「……煙草は止めるべきです。しかもそんな重い煙草」
男「ロングピースね。これしか吸いたくないんだよ。他は軽過ぎて吸った気にならない」
後輩女「身体は全然平和じゃないです。名称詐欺です」
男「身体はもう諦めてるから問題無いよ。君を一人前にしてしまえば俺は必要無いから、そろそろ死んでも大丈夫」
後輩女「そういうことをわたしに言わないでください。まだ一人前のつもりはありません」カチカチ
男「この前の一関での指導も中々良かったよ。見る目も確実に出来てきているから、本当に俺はいらないかもね」
後輩女「……ばか」カチカチ
男「すぐ戻ってきますよ」バタン