アメリカンにミルクを入れた。苦くて飲めたものじゃない。
男「・・・もういい。わかった」
友「・・・ごめんな」
男「謝るなよ。俺達は親友だろ?」
友「男!」ガタン
男「友!」ガタン
初老「うぉっほん!ゴホゴホ」
男「あ、すみません。俺が二人のキューピットになってやる」
友「え、ええ!本当か!ありがとう。ありがとう!」
翌日、登校中も俺は笑いの研究を怠らない。猫が塀の上で大きく伸びをしている。
男「・・・猫だからなぁ。よし、女さんには塀の上で小さいおっさんがあくびしながら屁をこいていたと言ってみるか」
人を笑わせるのには、多少の誇張は必要だ。お笑い入門書にも書いてあった。
昨日は、女さんを見事に爆笑の渦に巻き込む事が出来た。とはいっても、俺の実力というよりは、用務員のおじさんのおかげと言える。
男「・・・うーん。でも何かいい雰囲気だったしなぁ。もう条件クリアだろ多分」
友「おーす。何をブツブツ言ってんだ。」
男「よう。」
友「・・・キューピットの件頼んだぜ?」
男「・・・。あ、ああ。」
友「お前、忘れてたろ。どんな風にキューピットしてくれんだ?」
男「・・・とりあえず弓矢でも買うかな」
友「・・・形から入るなよ」