【※感動注意※】のび太「ドラえもんとか、実際無理だろ」

しずか「あら?」

出木杉「どうしたんだい、しずかちゃん」

しずか「あれ……スネ夫さんじゃない?」

出木杉「え? スネ夫くんはタクシーで帰ったはずじゃ……」

しずか「でも、ほら……」

しずかの言うとおり、少し先の路地に黒のトヨタ車が停められいてその横にコートを着たスネ夫が立っていた。

出木杉「スネ夫くん!どうしたんだい? 帰ったんじゃあ……」

スネ夫「いや、ちょっと用事を思い出してね。家からすぐに引き返してここで君たちを待    ってたんだ」

しずか「スネ夫さん、でも飲酒運転じゃないの?」

スネ夫「細かいことは気にするなよ。ほら、全然酒臭くないだろ? もうアルコールは
抜けたよ」

 

出木杉「で、用事って何なの?」

スネ夫「それはね……」

 

そのとき、出木杉の上着の中で携帯が震えた。

出木杉「あ、ちょっとごめん。電話が……」

 

電話を取ろうとして出木杉はいぶかしむ。

スネ夫の携帯からの着信表示が出ていたからだ。不思議に思いつつも電話に出る。

 

出木杉「もしもし……」

スネ夫『……出木杉くん? すぐに、しずかちゃんを連れて逃げ……るんだ』

 

驚いて出木杉は目の前のスネ夫を見る。彼は電話を持ってないし、何も喋っていない。

しかし、電話の向こうの声もスネ夫に違いなかった。

 

スネ夫『逃げて……僕は刺された。さっきまで意識がなかったんだ……相手は……』

 

そこでスネ夫の声が途切れる。また意識を失ったのかもしれない。

そのとき、目の前のスネ夫がコートの内ポケットから包丁を取り出し突進してきた。

しずかの短い悲鳴。

出木杉は包丁を鞄で受け止めると、しずかの手を引き逃げる。車を挟んでスネ夫と対峙した。

 

出木杉「君は……君はいったい誰だ?」

スネ夫「何を言ってるんだい? 僕はスネ夫じゃないか」

出木杉「嘘だ!今電話してきたのが本物のスネ夫くんだろう。君は偽者だ!」

しずか「鼻……」

出木杉「???」

しずか「鼻が赤いわ!!出木杉さん、あれはコピーロボットだわ!未来の道具なの……鼻
のボタンを押せば止まるはずよ!」

出木杉「鼻のボタンを……」

 

言いながら出木杉は偽スネ夫が乗ってきた車を見ていた。

キーがついている。そして、偽スネ夫がいる助手席側のドアはロックされている。

 

出木杉「しずかちゃん……運転できるよね?」

小声でしずかに言う。

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