超直感だとかどうとか言ってたくせに見事に人違い
あほか俺は、とか思いながら一人でうなだれていた
すると声をかけられたんだ
??「1さんですか?」
俺「え、はい…!?」
FF11内での名前で呼ばれて顔を上げる
顔を上げた瞬間、何が起こったのかわからなかった
目の前には抜群に可愛い子がいた
ガチで可愛かった
なんというかインドア派っていう雰囲気はにじみ出てたが本当に可愛かった
こんな可愛い子がネトゲとかやってるなんてどんな天変地異?とか思った
しばらく呆然としていた、口も開いてたと思う
それを見てちょっとリコさんが不安そうな顔をしたから慌てて我に返ったんだ
俺「リコさん?」
リ「はい」
こうして俺とリコさんはついにリアルで遭遇した
俺もかなり緊張していたがリコさんはもっと緊張しているみたいだった
とりあえずさっき思いっきり人違いして知らない人に話しかけたことを言ってみると
リコさんは笑ってくれた、ハートがキュンッ!てなった
その後話しながら近くのショッピングモールに行った
ただ話してるだけでも全然よかったんだけどね
話すことは沢山あったし予想を遥かに超える可愛さってのもあって
俺のテンションはうなぎのぼりでとんでもなく饒舌になっていた
そんな俺を見てリコさんはゲーム内と全然変わらないねって笑ってくれた
そしてますますテンションが上がった
頭の中にはバーニングボルケーノという単語がグルグル回っていた
俺はよくわからないが変なものとか小物が大好きでふらっと立ち寄った小物屋で
ブサイクな猫の置物が気に入って手にとって見てたんだ
リ「気に入ったの?」
俺「だってこれ凄いブサイクだよ、アハハハ、なんじゃこの猫~」
リ「本当だブサイクだw」
俺「ね、ね、ブサかわいいw」
リ「買ってあげようか?」
俺「え、別にそれはいいよ」
リ「じゃあ私が買う」
俺「え、うん…」
高い物じゃなかったからリコさんはさっさとレジに持ってった
趣味合うなぁ、と俺は1人でニヨニヨしてた
んでレジが終わったらリコさんは俺に袋を渡してきた
俺「ん?持てばいいの?」
リ「プレゼント」
俺「え、でも…」
リ「お礼」
俺「お礼って?」
リ「この前のアイテムのお礼w」
そういえばリコさんが落ちた後に1人で粘って
リコさんが欲しがってたアイテムをゲットして送っておいたのを思い出した
どうやらそのことのお礼ってことで俺にくれるらしい
俺「でも…なんかわるいし」
リ「高いものじゃないからいいよ、ほら」
リコさんが俺の手を取って強引に袋を持たせた
いやぶっちゃけ気に入ったけどいらないんだけどね、置物とか
もうね、心臓バクバク状態で口からドパッと飛び出すかと思った
俺は素直にありがとうと言って受け取ることにした
とにかく嬉しかった、めっちゃくちゃに嬉しかった
たかだか数百円のブサイクな猫の置物が俺には後光を放っているように見えた
しかしまぁ楽しい時間はあっちゅうまに過ぎるわけでね
そろそろ帰ろうって時間になってきた
リコさんは駅まで送りにきてくれた