再びヴォルデモートの杖が上がる。今度は墓石の裏に飛び込み呪いをかわす
ヴォルデモート「かくれんぼじゃないんだぞ、しんのすけ。出てきて遊ぼうじゃないか・・・」
ヴォルデモートの声には、しんのすけを弄ぶ事を楽しむ響きがあった。しんのすけは決意した
戦っても、逃げても待っている運命は同じかも知れない。でも、背は向けない、運命に立ち向かおうと。
しんのすけは墓石の陰から飛び出す。
「エクスペリアームス!」
『アバダ ケダブラ!』
激突する赤と緑の光線。それは一本の眩い金色の糸となり、二つの杖を結んだ。
杖が激しく振動する。
ヴォルデモート「手を出すな! 俺様の指示を待て!」
そして、光の糸の中央に、光の玉が現れる。それが近づくと杖は更に激しく振動する。
玉は見る見るしんのすけの方に近づいてくる。しんのすけは玉を必死に見つめ、押し返そうと念じる。
すると、玉の動きが遅くなり、ついに向きが変わる。さらにしんのすけは気力を振り絞る
しんのすけ「ファイヤーーーー!」
ヴォルデモートの杖と玉が触れる。すると・・・杖から・・・ゴーストより更に濃い、だが人間未満の影が出てくる
しんのすけ「セドリック!」
セドリック「頑張れ! 糸を切るな!」
更に、老人、魔女・・・そして赤ん坊
ハリー「オギャー!」
ヴォルデモート「何故だ・・・貴様らは俺様がころした筈!」
ヴォルデモートの声が恐怖をはらんでいる。
しんのすけ「・・・お前、こんな赤ちゃんまで・・・許さないゾ!!」
更に幽体が現れる。
しんのすけ「・・・凄い美人だゾ」
リリー「何て、勇敢な子・・・」
ジェームズ「少年よ・・・君はホグワーツに帰らなければならない。私達で時間を稼ぐ。その隙にポートキーを」
セドリック「しんのすけ、僕の体を両親に届けてくれないかい?」
しんのすけ「ブ・ラジャー!」
ジェームズ「さあ、糸を切って!」
しんのすけは杖を思いっきり引っ張り、繋がりを断ち切るとセドリックの亡骸に向かって全力疾走する。
ヴォルデモート「クソ、赤子の分際で俺様の顔に張り付きおって」
しんのすけがセドリックだったものを掴む。だが、優勝杯に手が届かない。
後ろを振り返るとデスイーターが迫ってくる。
ヴォルデモート「そこまでだ、小僧!」
しんのすけ「アクシオ!」
優勝杯が引き寄せられる。そして、景色が捩れ・・・
バクマン「優勝杯を手に戻ってきたのは、野原しんのすけだ!!」
風間くん「やった、しんのすけが一位だ!」
ロン「信じてたけど、信じられないや!」
ハーマイオニー「ふふっ、何なのそれ・・・でも分かるわ、私も・・・」
キャーー
そこで会場から悲鳴があがる
ダンブルドア「しんのすけや、何があったのじゃ・・・?」
しんのすけ「あいつが、ヴォルデモートが戻ってきて・・・セドリックを・・・」
ダンブルドア「もう良い、しんのすけ・・・手を離しなさい」
セドリックの両親が駆け寄ってくるのが見える、するとしんのすけは誰かにグイッと引っ張られる
ムーディ「さぁ、お前さんはこっちに来い・・・」
訳が分からず、見守って居た野原一家・・・
ひろし「しんのすけを何処に連れて行く気だよ・・・」
みさえ「あの人、とっても不気味な顔してたわ・・・」
ひまわり「お兄ちゃんがフランケンシュタインにされちゃう!」