少女(初デートで待たせるなんて……もう)
少女(バーカ……)
男「はぁ……はぁ……!!」
少女「あ……♪」
男「ごめん!何を着ていっていいかもう悩んじゃって!本当にごめん!!」
少女「遅いです!」
男「ごめんって……」
男(あぁ……いきなりやってしまった……人生初デートがぁぁ)
少女(うぅ……なんだか顔が熱い……目線を合わせられない……)
男&少女(困ったなぁ……)
男「今日は、あの、なんでも言うこときくからさ、機嫌直してくれよ」
少女「……ふーんだ」
男「あぁぁ……。あ、バスだ。ほら、乗ろうか?」
少女「……」
男「なあ、ごめんて」
運転手「……」
少女「別にもう怒ってません」
男「いや……だからさ」
少女「ふんだ。私は違う席に座ります」
男「あ!もうすぐ―――」
運転手「ここから道路が荒れているため、少し揺れます。お立ち上がりなさいませんよう、お願いいたします」
少女「きゃぁ!?」
男「危ない!!―――ほら、もう……ん!?」
少女「ん……ふふ……キスしちゃった」
男「あ……ああ……」
少女「大好きです……このまま抱きしめていてください」
男「おぉぉ……わ、わかった……」
運転手「―――このバスはただ今、冷房を強めております。しばらく、そのままでお待ちください」