【クレヨンしんちゃん】しんのすけ「……父ちゃん、母ちゃん。ひまわりは今日も元気です。――行ってきます」誰も知らない22年後・・・

「――野原、しんのすけさんですね?」

「は、はい……」

面接室は、無駄に広い別の会議室だった。
そこに、試験官が2人いた。どう見ても、普通のおじさんだが。

「それでは、さっそく面接を開始します」

「は、はい!」

「……これから、あなたにいくつか質問します。その質問に対し、嘘偽りなく答えてください。なお、あなたの座る椅子には、ポリグラフ装置が組み込まれています。きちんと、答えてください」

「ポリグラフ……」

(つまりは、嘘発見器か……)

変わった面接だと思う。
通常、面接では大多数の人が本音を隠して受け答えをするし、企業側もそれを百も承知するはず。
なんだろうか。正直に言う人間に信用を置くのだろうか……

そして面接官は、重い口を開いた。

「――では、始めます……」

「………」ゴクリ

「……今まで、重火器等を用いて、人を撃ったことはありますか?」

「…………………はい?」

「また、それにより、人を殺害したことはありますか?」

「いやいやいやいやいやいや……ちょっとちょっと……」

「むぅ……ポリグラフが乱れていますね。一度、落ち着いてください」

(落ち着けるかあああああああ!!)

なんだこの質問は!?ポリグラフなんて使う必要もないだろ!!なんだこれは!!ふざけてるのか!?

……そこで、オラは察した。
きっとオラは、見かけだけで落とされたのだと。だからこそ、適当な質問をされているのだと……
おそらくは、これからも無茶苦茶な質問が来るだろう。

なんだか、凄く頭にきた。それに伴い、やけに頭が冷静になっていく。

(……いいさ。どんな無茶苦茶な質問でも、何でも答えるさ。オラの経歴に驚くがいい……!!)

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