「え?お姉さん?」と訊き返すと
「自○したんですよ!」と母親が怒鳴った。
そんなの聞いてない。いつ?と彼女を振りかえったら
彼女がにこにこしながら
「小学生のときに自○したの」と言った。
その横で何者かもわからんおっさんもにこにこしてた。
俺はなんか気持ち悪くなってきて、
うわぁなんかここに長居したくねぇ~と思いはじめた。
でも夕飯が終わるまではいないとおかしいかと思い
みんなで居間に戻って食事のつづきを再開した。
彼女はあいかわらずにこやかで、
十年も前に自○した?らしい姉の話を
まるでまだ生きてるみたいに
「おねえちゃんがね~」と話していた。
その合間合間に、母親が
「○んだんだよ!」
「とっくに○んだんだよ!」ってぶつぶつ言っている。
俺の正面にはずっと誰だか知らんおっさんがいて
にこにこしながら二人を眺めてメシ食ってる。