池「女さんとは」
男「うん?」
池「女さんとは話した?」
男「……まだ、なんか気まずい」
池「ふーん」
池「でも話さないと意味無いだろ」
男「うん」
池「二人も楽しくないだろうし、俺らも楽しくないし」
池くんが俺らものところを強調して言う。
男「……まぁ確かに」
池「皆の分の飲み物買いに行くってさ、女さん」
男「……」
男「行ってくる」
池「いってら」
男「まぁ、一人じゃ運ぶの大変だろうし」
立ち上がって、尻についた砂を払う。
われながらカッコ悪い言い訳だと思いながら。
池「素直じゃねぇなぁ」
女さんは、海水浴場近くのコンビニからちょうど出てくるところだった。
男「女さん!」
女「……男くん」
女「どうしたの?」
男「いやえーっと、飲み物一人じゃ重いと思ったから」
男「だから」
女「そっか、ありがと」
そこで少し会話が途切れる。