みさえ「しんちゃんへ。
ママはとおいところにいきます…なんていってもだめよね。
しんちゃんがこのてがみをよむときにはもうママはいないはず。
ないてくれてるかな?
それともおにばばがいなくなってあんしんしたかな?
どちらにせよ
ママはかなしくて、さびしくてまいにちないてました。
しんちゃんやパパとおわかれしなきゃいけないから
ふたりとおはなしもできなくなるから
みんなでごはんをたべられなくなるから
いっぱいりゆうがあるけど、おとなになったしんちゃんをみられないのがいちばんざんねんかな。
こんなだめなママでごめんね。
でもね
しんちゃんはもうおにいさんだから、
いもうとにおにいさんはつよいんだぞってところをみせていかなきゃいけないの。
だからね
いつまでもないてちゃだめよ!
さいごにママからのおねがい。
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うまれてきたあかちゃんにおなまえをつけてあげてほしいの。
しんちゃんだから
きっといいなまえをつけてくれるはずだから。
ママはてんごくからみんなのことをみまもっています。
ママのところにうまれてきてくれてほんとうにありがとう
あいするしんちゃんへ
ママより」
しんのすけ「うっぐ…があぢゃん…おら…いいおにいさんになるゾぉ…!!」
しんのすけの叫びに似た泣き声はきっとみさえに届いたに違いない。
ずっと我慢して
ずっとこらえてきた。
まだ5歳なのにしんのすけは人前では絶対に泣かなかったんだ。
そんなしんのすけの式場に響き渡るほどの泣き声に誰が文句を言えるだろう…
そこにいた人達はみんな
しんのすけにつられて
また涙を流すのだった。
――――後日
しんのすけ「決まったゾ!」
この日ついにあかちゃんの名前が決まった。
『野原 ひまわり』
ひろし「いい名前じゃないか」
『ひまわり』そう名付けられたら赤ちゃんは、みさえの眠る横でスヤスヤと眠っている。
まるでそばに母親がいるのが分かるかのように
安心しやわらかい寝顔をしたまま。
おしまい。
