ただ周囲もその男子の行動を異常と見て彼女と二人にするような事は無かったし、
教師も事態を重く見て男子呼び出して指導したりと言う事もあったけどおさまらないで、
「すっごい嫌味なハゲ」の先生がHRの時に担任でもないのに来てその男子立たせて、
「繰り上がりなんか無いよ。バカがみっともない逆恨みすんな。」直接言ったそうで。
「惨いけど、何かスッキリしました。」それ以来は何もしなくなったと、笑って。
「黙って我慢するからチョーシ乗らせちゃうんですよ。」我慢強すぎるとも言って。
彼女の「慣れてます」って言葉と、そんなが事あっても俺には何も言わなかった事。
やっぱり嫌な思いして、それ押し殺してた事もあったのかなと考えると、やっぱり情けなくて。
何もせずにいられなくて、彼女帰ってきたらすぐ制服買いに連れて行って。
採寸して貰って一揃い。試着してはしゃぐ姿見て嬉しくて。ネクタイの結び方知らなくて、
部屋帰ってから教えながら「他に何かない?」「他に?」「進学祝い。」彼女、手止めて。
意外な顔して振り向いて「なんでもいいんですか?」「いいよー。」軽い気持ちで言ったら、
「んじゃ、高校入ったらもう少しカノジョ扱いしてください。」何かやたらと困る事言われて。
友達に「三年も付き合って何も無いのはゼッタイに変。」と言われまくったらしくて。
俺に反論とかする暇も与えずぺこ、と頭下げて「お願いします。」何よりも困る事柄で。
「…そのうち。」曖昧な言葉返したけど彼女も突っ込んでは来ずに。照れ笑いしてた。