「ぼ、僕もお腹が…」
ドスッ
うさぎのヌイグルミに一発
「やれ、オニギリ」
「うぇ~ん」
マサオの悲しい叫びがこだまする
そして幼稚園が終わりしんのすけとひまわりは病院へ幼稚園バスで送ってもらう
「ほっほ~い、かあちゃんおかえりぃ~」
「たったぁ~い!」
「帰って来たらただいまでしょ!」
「そうとも言う~」
「まったく…ゴホッゴホッ」
「かあちゃん?大丈夫?」
癌はみさえの身体を着実に蝕んでいた
頬はこけ、腕もかなり細くなった
「大丈夫?お医者さん呼ぶ?」
「大丈夫よ、ありがとうしんのすけ」
「ほ、ほい…」
「ほら…手を洗ってらっしゃい、今日隣のおばさんがプリンお見舞いに持ってきてくれたから食べよ」
「プリン?ほっほ~い」
元気良く病室を出るしんのすけ
「ふっふ~ん、プリ~ン」
しんのすけが病室に戻ろうと歩いていると、病室からひまわりの泣き声が聞こえる
「んも~ひま、かあちゃんに心配かけちゃ駄目だ…ゾ…」
しんのすけが病室に入るとそこには血を吐いてうずくまるみさえの姿があった
「かあちゃん!」
「びぇ~ん」
「かあちゃん!かあちゃん!」