医者(普通はあの両親のように、顔面蒼白になるか、あるいは興奮状態になるはずだ!)
医者「これは“度胸がある”なんてレベルじゃない!!!」
医者「皆さん、ちょっと静かにして下さい!」
医者「君!」
子供「ん?」
医者「君は今、まったくドキドキしていないのかい?」
子供「ああ、してないね」
医者「やっぱり……!」
医者「ちょっとメスで胸を開いてもいいかい?」
子供「いいとも」
医者「麻酔は?」
子供「不要」
医者「開胸!!!」
スパッ!
子供「……」
ドクン… ドクン… ドクン…
医者「この状況で、完全に一定のリズムで心臓が鼓動している……こんなことありえない!」
医者「これは病気だ!」
医者「さっそくこの超高性能顕微鏡で調べてみよう!」
医者「心臓に巣食ってるウイルス……これは新種のウイルスだ!」
医者「鼓動を一定のリズムに保ち、やがて緩やかに心臓を止めてしまうという恐るべき死のウイルスだ!」
医者「しかも、この子……強靭な意志力でこのウイルスを自分の体内だけで抑えている!」
医者「この子は本当に心臓病だったんだ!!!」
子供「どうやら……オレのシナリオ通りになってくれたな」
父母「え!?」
医者「……説明してくれるかい?」