「聞いてる?ねぇ!ちょっと!」
やっと我にかえった私は聞き返しました。
「ごめん、なんていいました?」
ゆみは答えます。
「あ、また謝った。」
しまったと思いましたが今はそれどころではありません。
「ごめん、もう謝らないから!」
ゆみは少し笑って
それから言いました。
「だーかーらーー、いいよ!っていってんの!」
こんなに嬉しいことがあって良いのでしょうか。
なにかバチが当たるのではないでしょうか。
はじめてこの世に生をうけたとき、赤ちゃんはなぜ泣くのか。
それがわかった気がしました。
まだケジメをつけたわけではありませんが、私の心はおおいに晴れ渡りました。
帰り際にゆみが言いました。
「断りづらいからオッケーしただけだからねー」
なぜあいつの帰り際の一言は
私の心をここまで
一喜一憂させることができるのでしょうか。
去り際の一言には少し落ち込みましたが、
私の勉強熱は高まりました。
ディズニーに行く約束をすることができた私は、
やっとの思いで志望大学に合格することができました。
喜びと「よくも今まで落としてくれたな」という恨みと、ディズニーのことで頭がぐちゃぐちゃになりました。
ちなみにテスト当日に緊張しすぎて、盛大な音の屁を出したのは私です。
もしその時の受験生がいたらすみません。