メリーさん曰く死後はこんな仕組みらしい
死んだら成仏するかこの場に残るかを選ぶ事ができる
成仏するを選べば死後の世界とやらにいけるらしい
この場に残るを選べばこの世に留まる事ができる
しかし、その場合ある条件があるのだ。
「役職に付き人を驚かす事」
有名な妖怪から地方の噂までピンからキリまである役職の
どれかに割り当てられ、人を驚かす事で
この世への滞在時間を稼ぐらしい
「私に割り当てられたのはメリーさん
1人驚かすごとに14日の滞在期間がもらえます」
「結構シビアな世界だな」
「有名になるほど報酬滞在期間も少なくなるんです
トイレの花子さんなんて一人あたり3日ですよ」
「切ないな花子さん」
この世に留まる事を選んだ人は大抵この世に未練があり
果たせなかった事、恨みなどを晴らすために
必死で人を驚かすのだという
「そこで、あなたに驚いていただきたいんです。形だけでいいんで」
「はぁ・・・形だけでいいんですね?」
「いいんです」
後ろを向くようにと促すメリーさん
しぶしぶ後ろを向くと携帯電話の着信音が鳴り響いた
「もしもし」
「私メリーさんあなたの後ろにいるの」
すぐ後ろで聞こえる声と携帯から聞こえる声が
ほんの少しずれて聞こえておかしな感じだった
そして振り向くとさっきと同じ姿勢のメリーさんが
アイコンタクトをとってきた驚けという合図なんだろう。
僕は迫真の演技で驚きを演じた